みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.82は、無責任な飼育放棄から救われた「椿」ちゃんのお話です。
ノルウェージャンフォレストキャットの椿は、前の飼い主にネグレクトの挙句、もう飼えないと保健所に持ち込まれ飼育放棄されました。保護団体さんが椿を引き出した時、ガリガリに痩せて毛玉も付いていたそうです。
ある日、仕事帰りの電車の中で初めて里親募集サイトを見た私は、そこで椿を見つけました。
毛艶もまったくなく、痩せた体の4歳の大人の猫。すでに猫を飼っていた私には、その猫が人に飼われていたなんてとても信じられない姿でした。想像するだけで涙が出てしまいました。考えるよりも先に、すぐサイトから応募して、帰宅後即保護団体さんに連絡。まだ引き出し後間もなく、とても痩せていること、ごはんを貰えていなかったせいかフードに執着があること、預かりさんの家では他の猫を気にする素振りはなく、先住猫と仲良くなることはないかもしれないことを聞きました。その時に初めて、先住猫の紅が受け入れなかったらどうしよう、という思いが湧きましたが、保護団体さんの「大丈夫、猫同士距離を取ってうまく生活しますよ」という言葉に背中を押され、そうだ、この子を我が家で幸せにしたいと思ったのだから、焦らないでやっていこうと決心しました。保護団体さんは、私の応募の際の熱い思いや、インスタ(にゃんすた)から信用してくださって、その猫を託してくださいました。
即断即決に一緒に住む娘には驚かれましたが、娘もトライアルの日を楽しみにしてくれました。
トライアル当日、初めて会った猫は写真で見るよりも驚くほど痩せていて、シャンプーしても一度で取りきれなかった目ヤニや毛玉が。ただ、新しい環境にも臆することなくくつろぐ姿には一安心しました。新しい名前は椿。先住猫の紅は、3日間ほどはシャーッと威嚇していましたが、すぐに慣れた様子。1週間後、正式譲渡となりました。
体重は2.4kgで1歳の紅よりも軽く驚きました。動物病院の先生には体格から考えても4kgくらいが適正とのことで、無事3ヵ月かけて適正体重まで増えました。
そして、保護団体からは他の猫と仲良くなれないかもと言われていた椿ですが、嬉しい誤算で今や先住猫の紅と常に一緒にいます。そして、とっても甘えん坊になりました。
保護猫といえば外で暮らしていた猫と思い込んでいましたが、椿のように純血種で飼育放棄される猫もいることを知り、命に対しての人間の責任を考えさせられました。コロナ禍でペットを飼う人が増えているようですが、どうか椿のように悲しい思いをする猫がいないようにと願わずにはいられません。
(椿/5歳 ペンネーム: まぐまぐさんより)
スタッフより
みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。
保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。
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椿ちゃん、辛い環境から、保護してもらって、そしてこんな優しい愛情たっぷりのお家の子になって、ほんとによかったです。
純血種なのに、高いお金を出しても飽きたら、ポイでは悲しすぎます。
これからは紅ちゃんと二人仲良くいつまでも幸せに。
おめでとう!
by ブラのママ 2021-09-25 12:20
椿ちゃん、本当に良かったですね。
うちにもノルちゃんがいるので、思わずコメントいたしました。
大型の猫ちゃんなのに、2.4kgしかなかったなんて、涙が出ました。
保護主さんをはじめ、保護団体さまに心より感謝申し上げます。
そして椿ちゃんとご家族さまの末長い幸せをお祈りします。
by ビビまま 2021-09-25 20:53
まぐまぐさん。
椿さんのこと、助けてくれてありがとうございます。
これからは、穏やかに毎日すごすことができますように。。。
by もり 2021-09-28 08:43