南房総に、しあわせになった子猫さんに会いに行きました。
なんてなんて愛らしい子なんでしょう!
安心しきって篤史お兄ちゃんを見上げる目。
いとおしそうに抱く篤史さん。
このおうちにやってきてひと月半ですが、甘えんぼ全開です。
この女の子は、まだ生まれてひと月半かそこらの時に、とあるコンビニの前でひとりぼっちで、人恋しそうにウロチョロしながら鳴いていた子でした。
仕事場に行く前にこのコンビニに立ち寄った女性が、近くに母猫もきょうだい猫もいないのを確かめて保護しました。
その方がお仕事をしている間、段ボールの中でお利口にしていたそうです。
人懐っこく、毛もとてもきれいな状態でノミもいなかったので、捨てられた直後と思われます。
海辺の猫たちのお世話や保護譲渡を夫妻で続けている「ドリームキャット」経由で、おうちを探し始めます。
その時の仮の名は、ウリちゃん。
10月の終わり、ウリちゃんに会いにやってきたのが、同じ地域にご両親と暮らす篤史さん・宣佳さん兄弟。
サブローというサバ白の猫を20歳で見送ったばかりでした。
サブローに似た毛色の子猫が来たら知らせてくださいと、ドリームキャットさんにお願いしていたところ、「来たわよ」という知らせ。
篤史さんたちは瞬殺されて、すぐに「もらいます!」
おうちには、9歳のミニピン、ゴンタくんがいますが、仲良しだったサブロー君亡きあと、すっかり元気をなくしてしまったそう。
新しい相棒は、ちょっと元気がよすぎて、まだタジタジ。
「遊んで、遊んで」と背中に飛び乗られたりして、怒ったりする場面もたまにあるそうですが、だんだんと相棒のやんちゃに馴れてきたところです。
「すっかり、わが家のアイドルですね」と、お母さま。
「家に帰るのが楽しみですね」と、篤史さん。
弟の宣佳さんとは、就業時間や就寝時間が違うので、それぞれ可愛がる時間を楽しめているのだとか。
「ふたりとも、帰ってきたら、一直線」と、お母さまが笑います。
「朝、お勝手に立つと、朝ごはんを催促して鳴く声が、ホント、まだ赤ちゃん」とお母さまも可愛くってたまらない様子です。
ところで、ウリちゃんの今の名は、ウメちゃん。
兄弟で名前を決めようということになり、篤史さんは「コウメ」という名を考えていたそうです。
すると、弟が「僕は、ウメがいいと思う。兄さんは?」
偶然の一致にびっくり。即ウメに決まりました。ピッタリですね~。
日中はお父さまとゴンタ君とウメちゃんのトリオで過ごすことが多いそう。
ヤンチャなウメちゃんは、足をよじのぼるので、お父さまの足は傷だらけだそうです。
無口なお父様ですが、ゴンタ君やウメちゃんの話になると口元がほころぶ様子に、かなりの動物好きとお見受けしました。
ウメちゃんは、被毛は三毛っぽいキジ白。横腹には、アメショーっぽい渦巻き模様。シッポはジャパニーズ・ボブテイル(短尾)という、ちょっと変わった猫さんです。
私が、いちばんノックアウトされたのは、黒あずきの入った砂糖菓子のような、可愛い肉球でした!
縁あって、この家にやってきた元気すぎるアイドル、ウメちゃん。
捨てられたトラウマがなくてよかった。
これから、一家の愛情に囲まれてすくすく育ち、自分がもらった以上にたくさんのしあわせを返してくれることでしょう。
大好きなお兄ちゃんの膝の上で、少しオネムになってきたようです。
みんなでいいクリスマスとお正月を迎えてね。
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。
『
猫との約束』
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを
『
寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。
『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。
『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。
『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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可愛くて私も瞬殺されました。肉球食べちゃいたいくらい!!私も大好きです。(笑)
うちのりん吉は黒豆と白豆が交互の肉球。大きくても可愛くてたまりません♡
by ぺったんの母 2021-12-14 15:59
ウメちゃんノラご卒業おめでとう。今の幸せも多くの方々の深い愛情あってのこと。つぶらな瞳とキュートな黒あずき肉球で、これからも篤史君一家に明るさを送り届け続けて下さい。世の中のノラちゃん達も、ウメちゃんのように幸せを掴むことが出来ますように。
by Y.M 2021-12-14 16:43
ウメちゃん、本当に愛らしい!!
見ているだけで、ニコニコしてしまいます。
by ひじきママ 2021-12-14 18:38
かわいい!を連呼してしまいました。こんな、眼で見つめられたら、ノックダウンです。
これから、寒くなります。暖かいお部屋で、温かいご家族·先輩猫さんと過ごせるのは、幸せですね。うちにも、10月に保護した仔がいます。これから、寒くなるのに、外は辛いねと話しかけながら、家に入れた事を思い出します。
by ちぃ 2021-12-14 20:14
キジ三毛、ボブテイル、小豆風肉球、最強の可愛さです。これから寒くなるので外猫さん達にもこんな出会いがあればいいですね。
by ヤンヤン 2021-12-14 20:18
とても可愛いらしい子猫さん!ご家族の皆様がメロメロになるのがよ〜くわかります。ウチにもこんなかわいいコが居たら、寄り道しないで一目散に帰ります!
by シーマン 2021-12-14 21:13
ウメちゃん、とびきり可愛いーー!!これはまさにアイドルですね♪お兄ちゃんたち、お母さんみなさんがメロメロになるのはわかります~ホント肉球もノックアウトですね🐾捨てられた子猫がこうして幸せに暮らしているのをみると心温まります。ウメちゃんのお顔をみるともう幸せ一杯な感じですね(*^^*)
by とも 2021-12-15 07:04
>ぺったんのお母さま
黒豆と白豆が交互って……わあ、見てみたいです!
いつでも見られる元気の素ですね!
by 道ばた猫 2021-12-15 10:34
>Y.Mさん
たぶん、ウメちゃんは、ノラ生活を半日くらいで卒業した幸せな子だと思います。
夕方保護した方は、朝まで職場だったそうですが、段ボールの中でおとなしくしていたそうです。
by 道ばた猫 2021-12-15 10:38
>ひじきママさん
篤史さんは、「家に帰るのが楽しみ」と言ってましたが、その気持ち、わかる(笑)。
ヤンチャ時代を過ぎたら、ゆったりのどかな猫さんになる予感。
by 道ばた猫 2021-12-15 10:41
>ちぃさん
10月の寒くなる前に子猫を保護してくださったんですね!ありがとうございます。
一緒にぬくぬくの温かさを、外猫みんなに味わわせてあげたいですね~。
by 道ばた猫 2021-12-15 10:45
>ヤンヤンさん
外で寒そうな子、ひもじそうな子を見かけたら、競ってすぐに保護する時代がやってくればいいなあ。といつも思います。
by 道ばた猫 2021-12-15 10:47
>シーマンさん
ですよね。
でも、おっさん猫でもおばあちゃん猫でも、早く家に帰りたがるのが、「猫好き」たるもののサガのような(笑)。
by 道ばた猫 2021-12-15 11:03
>ともさん
お外で怖い思いをしたら、人間不信でどんどん顔つきがすさんできますからね。
すぐに保護、という流れがスタンダードになってほしいです。その前に捨て猫に厳罰を!
by 道ばた猫 2021-12-15 11:06
ただただ可愛い〜٩( ᐛ )و
ウメちゃん良かったね。
by とよ 2021-12-15 11:31
ウメちゃん良かったです。しあわせになっていて良かったです。かわいいのでお兄ちゃんやお母さんがめろめろなりますね❗️見ているだけでしあわせな気持ちになります。
by ばつ丸 2021-12-15 14:14
>とよさん
ウメちゃんの、ただただ愛らしさは、安心感から生まれるものなのでしょうね~。
しあわせにすくすく育っていく子が増えますように。
by 道ばた猫 2021-12-18 03:42
>ばつ丸さん
お父さんも、ひとりと2匹が多い日中は、いっぱいメロメロな口調で話しかけていると、私は見ました‼(笑)
by 道ばた猫 2021-12-18 03:44