みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.88は、飼い主さん一家に救われ、今は元気いっぱいに育つ「あじまる」ちゃんのお話です。
月曜日の朝で慌ただしく出勤準備をしていたとき、学校へ行ったはずの当時中学生だった息子が、自身の体育着をタオル代わりにして抱えて連れて帰ったのが「あじまる」です。
目元がぐじゅぐじゅで、鳴き声も発しない小さな白黒の毛の長い子が道端に倒れているのを目の前にして、息子はここに置いていったら死んでしまうと思って連れて帰ったそうです。
既に3匹の猫と暮らしていたのでもうこれ以上は難しいとの気持ちが強かったのですが、鳴き声も発しない小さな弱っている子猫を目の前にしたら、救わないという選択はありませんでした。
慌てて会社に遅刻する旨を伝えたら、理解のある上司で休んでも問題ないと言ってくれたので、午前休みをもらって急いで動物病院に診察へ。
長い毛に白い粒々が肉眼でも判別できたので嫌な予感があったのですが、やはりシラミの死骸でした。シャンプーをすれば汚れと一緒に落ちるとのことでしたが、猫風邪が酷い状態では難しいので櫛で丁寧に取り除き、ケージの下の新聞紙やタオルはその都度掃除をして廃棄。さらに自分の衣類もその都度洗濯をしなければなりませんでした。
ただ、それよりも子猫の状態が心配でたまりませんでした。保護した当日は鳴き声も出さずケージの中で寝てばかりの状態で、あまりに静かで心配で何回も隔離部屋を覗いて、動物病院から処方された点眼薬をこまめにさしてあげてお世話に必死でした。
一週間後には心配だった目元が綺麗に治って、視力も問題なく元気いっぱいな子になりました。やはり目が見えていなかったせいで鳴くことができなかったみたいでしたが、今でもあまりお喋りはしない子です。
活発に過ごして、先住猫たちとの関係も特別仲良くはないですが、付かず離れずの関係で過ごしていたときに猫エイズであることが判明しました。発症しないようにとストレスを与えないように育てています。普段は元気いっぱいでパワーが有り余るくらいです。
先住猫たちとは年齢が離れているので遊び相手にはならないようで退屈そうなときもありますが、我が家でのんびりと過ごしてもらえればと思っています。
(あじまる/2歳 ペンネーム: ふきちゃんさんより)
スタッフより
みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。
保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。
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優しい人に見つけてもらえて良かったね、あじまるちゃん。
by ぺんね 2021-12-20 00:35
ちいさな命を助けていただき、ありがとうございました。
目がぱっちりあいて、口元のワイルド風な柄が、とても素敵です♪
みにゃさんで仲良く暮らしてくださいね。
by もり 2021-12-21 08:47