白黒のお顔模様がユニークなまさむねくんは、4か月の男の子。
年明けにここにもらわれてきて、1か月がたとうとしています。
きっぷのいい美人さんの友里永ママも、パパもお姉ちゃんも家族みんながたっぷりと可愛がってくれるし、
同じ保護猫の先住黒猫ニケくんも、弟のように可愛がってくれます。
他にも、一つ屋根の下、まだまだ動物家族がいて、毎日がとってもエキサイティングなんです。
まさむねくんが、このおうちにもらわれてきたのは、なんとも不思議な偶然がつないでくれたから。
もしかしたら、初代のまさむねくんがつないでくれた縁かもしれません。
今年初め。友里永さんは、館山駅前のカフェにいました。
「まさむね」という独眼の愛猫をなくして半年。まだ、悲しみが消えずにいました。
昨年の5月、車で大きな温泉の前を通りかかったとき、通行人がみな「うわ!」みたいなリアクションで過ぎていくのに気がつきました。
見ると、よれよれの子猫が道を横断しています。
すぐに車を停めて保護。片目は飛び出し、ハエがたかっているような状況でした。
手当の末に片目はなくしたけれどすっかり愛らしくなった子猫「まさむね」に、どれだけ家族中で慈しんだことか。
翌月に迎えた保護猫の黒猫ニケと、仲良くなったのもつかの間、まさむねはパルポウイルスのために、あっけなく旅立ってしまいました。
ニケにも感染しましたが、恢復しました。
そんな時、カフェで偶然に初めて出会ったのが、夫婦で海辺の猫たちのお世話を続けながら、子猫の保護譲渡にも尽力している千鶴子さん。
「白黒の子、いないかしら」
まさむね恋しさにふっと尋ねた友里永さんに、千鶴子さんは即答。「いるわよ!」
千鶴子さんはすぐに子猫を連れてきてくれて、車の中でお見合い。
子猫は、亡きまさむねにそっくりでした!
こうして迎えられた2代目まさむねくん。
ニケくんとも、すぐに仲良くなりました。
ところで、まさむねくんの新しい家族は、パパママお姉ちゃん、ニケ兄貴だけでなく、それはそれはワンダーな顔ぶれだったのです!
ミーアキャットのルビちゃん。
子育て上手な穏やかなルビちゃんは、初代まさむねくんを我が子のように面倒を見ました。2代目まさむねくんとも仲良しです。
アカブチジェネット(じゃこう猫)のモカくん。
脱走したら二度と捕まらない野生の持ち主なので、ふだんは2階でケージ飼いです。
他にも、先住猫が2匹。
玄関先でひなたぼっこをしていたメロンちゃん。
ベンガル種のモンちゃんは、リンパ管ガンで背中の大手術(世界でも3例)をして、奇跡的に回復した世界初症例の猫さんです。
友里永さんは、お母様譲りの「ヒョウ柄」好き。
ご主人も娘ちゃんも大の動物好きとあって、このワンダーランドに。
「もう大変です」と言いながらも、とっても楽しそう。
どの子にも惜しみなく注ぐ愛情がビンビン伝わってきます。
ところで、まさむねくん、保護時の名前は「キング」でした。
なぜ?
保護したボランティアのかたにお聞きしたところ、まさむねくんは、民宿の裏で保護した生後間もなくの3兄弟でした。
そのうちの1匹がさる殿下によく似ていたので、「殿下」という名になり、ほかの2匹もそれに負けない名ということで、「キング」「王子」となったのですって。
殿下も王子も、それぞれのおうちが見つかり、まさむねくんと同じく家族に愛されて暮らしているそうです。
さて、猫びより編集部から、このほど、「猫にひろわれた話」という本が出ました。
これまで記事になった保護猫たちから、選りすぐりの個性派猫たちを22匹集めた本で、猫愛がすみずみまで詰まっています。
「猫と暮らそうと思ったら、ぜひ保護猫を」と言う編集部の願いもこもった1冊。
私の書いた「義足のチビタ」と「愛しき巨漢 希千代」の2編も収録されています。
読んでいただけたらしあわせです。
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。
『
猫との約束』
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを
『
寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。
『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。
『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。
『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!
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道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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動物大好きの御一家ならではの、濃いメンバーですね~。
楽しそう。うちは保護猫4匹が限界。うらやましいです!
by ひじきママ 2022-02-01 18:32
ミーアキャットにジャコウネコ!凄いです。ご飯も猫とは、違うのかな?個性的なネコさんばかりで、毎日、大変そうだけど、毎日が楽しそうです。
by ちぃ 2022-02-01 20:08
このところ白黒猫が続いているが、今回も鼻黒の白黒。初代まさむね君は残念だったけど、二代目は彼の分も引き継いで幸せになれるといいな。人間も動物も、大家族皆愛し合い仲良しなのは何より、健康で明るく賑やかな毎日でありますように。”猫にひろわれた話”、保護猫とのどんな交わりが書いてあるのだろうか、楽しみに読んでみたい。
by Y.M 2022-02-01 21:19
ベンガル種のモンちゃん、美人さんですね(男の子だったらイケニャン)
二代目まさむねくん、初代まさむねくんの分まで長生きしてね!
by シーマン 2022-02-01 23:41
素敵なご家族、確かにワンダーランド。(笑)
種を超えて楽しむ様子が素晴らしいですね。先代まさむねくんは残念でしたが、二代目まさむねくんとのめぐり合わせは猫神様のおぼし召しか、NNNの暗躍かも。
「猫にひろわれた話」、タイトルからしていいですね。是非読んでみたいです。
by ヤンヤン 2022-02-02 05:40
まさにワンダーランドですね!みんな表情がいきいきしていますね!!初代まさむねくんが二代目くんを連れてきてくれたのかな。とっても良いご家族に出会えてよかったね♪
「猫にひろわれた話」なんと素敵なタイトル!読みますね♪
by とも 2022-02-02 07:32
「猫との約束」もそうですが、「猫にひろわれた話」も、とっても素敵なタイトルですね~。
さっそく注文しました。私も猫にひろわれた人間なので、届くのが楽しみです。
by 灰色巨猫 2022-02-02 09:46
「猫にひろわれた話」拝読しました。
人間は、猫を拾ったといいますけど、本当は
猫様に心を拾って貰って、癒されてるんだ
と気づかされた、エピソードの数々。
by 妖怪元気ババア 2022-02-04 13:18
>ひじきママさん
保護猫4匹でも、充分に濃いメンバーでは?とお察しします。
うちは1匹になりましたが、なかなか濃い毎日です(笑)。
by 道ばた猫 2022-02-07 11:39
>ちぃさん
キャットフードを仲よく一緒に食べてましたよ。
ジャコウネコさんは肉食なのに、レタスもおいしそうに食べてました(笑)。
by 道ばた猫 2022-02-07 11:42
>Y.Mさん
3週、白黒さんが続いてしまいましたね。房総で保護活動をしている方に「最近白黒がとても多い」と聞きましたが、遺伝的に多いのかな、それとも房総だけでしょうか・・・。
by 道ばた猫 2022-02-07 11:45
>シーマンさん
モンちゃん、野性味と愛らしさと兼ね備えた美人さんですよね。
他のメンバーとは別行動を貫いているらしいですが(笑)。
by 道ばた猫 2022-02-07 11:49
>ヤンヤンさん
猫とのめぐりあわせは、いつも必然と言う気がします。
「猫にひろわれた話」・・・横綱級の個性派保護猫ぞろいですよ!
by 道ばた猫 2022-02-07 11:51
>ともさん
ミーアキャットさんやジャコウネコさんは、さすが動きが俊敏で一時たりともじっとしていない。そのそばで、のんびりまったりの保護猫コンビが対照的でした!(笑)
by 道ばた猫 2022-02-07 11:56
>灰色巨猫さん
なんと、猫にひろわれた人は、世に多いようですね~~(笑)。
猫にひろわれ、猫と約束を交わす人がふえたら、世の中平和だろうなあ~~。
by 道ばた猫 2022-02-07 11:59
>妖怪元気ババァさん
なんと本質をついたご感想!
そうなんです。私たち、殺伐とした心を、猫たちにどれだけ潤してもらっていることか。
by 道ばた猫 2022-02-07 12:03