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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2022年05月30日

「アニマルライフセーバー」さまの活動レポート(2021年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所: 福岡県大牟田市

【子猫の救助】

「排水口に子猫が入り込んで危険な状態です。助けてください!」と、ある日の早朝、当会に連絡がありました。
消防署に連絡されたそうですが、消防隊には助ける方法は無く、子猫が自分で出て来るのを待つしかないと断られてしまったそうでした。
急遽、現場に近い住所のスタッフに連絡して急行してもらい、状況を調べてもらいました。

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雨水排水桝の横穴の奥から子猫の声はするものの、姿は全く見えず。
ずっと奥深くに入り込んでしまっていました。
水が少しずつ流れ込んでいます。
もし、その先に大きな本管あって子猫が流れ込んでしまったら、もはや絶望的な状況です。
子猫を引っ張り上げれないかと、掃除機やロープや送風機や、思い付く限りの道具を車に積んで現場に急行しました。
急ぐ車の運転中に、もしや排水口に出口が有れば、そこから子猫の鳴き声が聞こえるはずだと気付き、そうした場所が無いか到着するまでにスタッフに探してもらいました。
出口はありました。
排水口から20メートルほど離れた側溝から、子猫の鳴き声がする穴が有りました。
到着して、直ぐにその場所が出口に間違いない事を確認しました。
そして、その出口でスタッフに網を構えて準備してもらい、大きなポリバケツに綺麗な水を溜め、一気に排水口に流し込みました。
すると、二度目の挑戦で、子猫が流れ出てきました。
身体は濡れてしまったものの、無事、元気なまま助け出す事が出来ました。
一安心です。
しかし、それにしても驚いたのはその大きさでした。
生後1ヶ月ありませんでした。
なぜこんな小さな子が、あんな場所で一人で排水口に落ち込んだのでしょう?
母猫はどうしたのでしょうか?
謎は残りましたが、その後はこの子を発見して連絡されてこられたご家族が授乳を申し出てくださり、元気に育ててくださいました。

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また、現在はご近所の猫好きさん宅に無事譲渡され、完全室内飼いにて大切に可愛がれて暮らしています。(2021年12月31日時点)

【「もん」という名前】

福岡県には、保健所から犬猫たちを預かる際に、福岡県の登録団体として申請しておかなければなりません。
登録の際に、団体は保護できる頭数を予め報告しております。
報告している頭数以上の犬猫たちは、容量超過として預かる事が出来ない事になっています。
アニマルライフセーバーでは、保健所からの預かり専門チームとして、「チームあんず」を編成し登録団体として申請しています。
現在、そのチームあんずは保護頭数が満杯になっています。
そうした中で、老犬が地元の保健所に収容されてしまいました。

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これ以上、保健所からの犬の預りは出来ません。
収容期限はたったの1週間です。
その後は、他の団体さんが預かってくださらなければ、処分場に運ばれて処分となってしまいます。
しかし、県内の他の団体さん方も、余裕のある所はありません。
すでに、数日が経過していました。
このままでは、処分が決定されてしまう見通しでした。
急遽、ブログにて緊急で預かりのできる方か、貰い手さんを募集しました。
しかし、どこからもなんの連絡も無く、時間ばかりが無情に過ぎました。
期限末日になり、もはやこれまでかとスタッフ一同絶望しておりましたが、保健所閉門数分前に、預かれるという方から連絡がありました。
間一髪のところで間に合い、翌日、保健所から当会にて預かり、病院へ直行しました。
どの様な状態のワンコかも判らず、預かり希望者さんに丸投げする分けにはいきません。
フィラリア検査など実施してもらいましたが、知らない場所で落ち着かないため、仕方なく鎮静剤を使用してもらいました。

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その際に、獣医さんの機転で目の下瞼にあった瘤も切除してくださいました。
快適になったのでしょう、帰りの車内ではとてもご機嫌な様子でした。
しかし、検査の結果はフィラリア陽性でした。
また、やはり高齢犬だとの事で、新しい貰い手さんからのご希望は、今後見つかりそうにはありません。
お預かりをお願いしておりましたが、それは最期の看取りを含めた長い預かりになってしまいそうでした。
お申し出くださったご家族には、とても大きなご負担を強いる事になってしまいます。
重たい気持ちで検査結果や今後の見通しをご報告させて頂きました。
すると、「最期まで面倒をみるつもりでしたので、それで問題ありません」とのお返事。
温かいお言葉に、スタッフ一同、目が潤みました。
その詳しい様子はブログの12月13日の記事に掲載しております。
家の犬がいなくなっても探さない飼主は、捨てたのも同然です。
そんな飼主の元に居続けるよりも、とても幸運な素晴らしい出逢いとなりました。
犬や猫たちが幸せになれるかどうかは、その子たちに関わる人々に委ねられています。
この老犬の預かりさんは、結果的に終生の家族として迎えてくださいました。

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そして「もん」君と名付けてくださいました。
名前の由来は、困窮した者に化けて人々の心を試す文殊観音さまから頂いたのだそうです。
動物たちの瞳を通して、私たち人間は、まさに試されているのかも知れません。


<ご支援くださっているみなさまへ>
みなさまへの活動報告ができました事を、心より感謝しています。
皆さまの応援があって、なんとか乗り越える事ができました。
これからも、保健所に収容され命の危機にある動物たちを助け続けて参りますので、今後ともぜひ、応援いただけましたら幸いです。
今後は、ボランティアの方々が、全国にもっと沢山増えてくださる様に、人材育成や情報発信などのも力を入れていきたいと考えております。
合わせて、今後とも応援頂けましたら幸いです。
皆様へ、心から感謝致します。
ありがとうございました。
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