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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2022年05月17日

キャロンコロン

今週のgoens(ごえん)の卒業生特集は、キャロンくん。9か月の男の子です。

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キャロンくんは、この2月に梢さんのおうちにやってきました。

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人間が大好きな天真爛漫な子ですが、今日は、ちょっと様子見。

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「キャロン、大丈夫だよ、この人、猫好きの匂いがバッチリ」と、やってきたのは、コロンくん。1歳過ぎの男の子です。

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梢さんは、夫と、高校生の娘、中学生の息子との4人暮らし。マロン・コロンの2匹の雄猫を飼っていました。でも、マロンは腎臓病を患い、闘病の末、昨年7月に天国へ。
大好きなお兄ちゃんを亡くしたコロンのために、遊び相手をと、保護猫サイトをめくっていたところ、手が止まったのが、キャロンのページ。
「可愛さもさることながら、キャロンという名にビビっときたんです。マロン・コロン・キャロンときたら、この子はうちにくる運命なのだわ、と」
説明には、「遊びたい盛りなので、若い先住猫がいるおうちか、2匹でのお迎えを希望」 とありました。ピッタリです!

譲渡会に4人で出かけ、「うちに来てほしいね」と全員一致。
キャロンくんは、外暮らしで何人かにご飯をもらっていましたが、交通量の多い危ない場所でもあったので、goensに保護された子でした。
キャロンくんは、やってくるなり、前からいたみたいにくつろいで、お腹を見せてゴロゴロゴロ。コロンくんを見つけるや、「遊ぼ」とグイグイ迫ります。

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コロンくんは、「えっ」と戸惑っていましたが、すぐに仲良くなりました。

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コロンお兄ちゃんが寝ているベッドに無理やり割り込んで、首に手をまわして「お兄ちゃん、好き好き」のキャロンくん。

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「コロンが熟睡してても押しかける。たまに、コロンはげんなりしています(笑)」と、梢さん。こんなにも先住さんと仲よくなれるとは、キャロンくんの天真らんまんさは、天性のものなのでしょう。

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このキャロンくん、やってきてひと月たったばかりの、この3月に脱走騒ぎを起こしました。 対策には気をつけていたのですが......朝の忙しい時間に、気がつかないうちに脱走防止柵をすり抜け、外に飛び出してしまったのです。

出勤が早朝の梢さんは、電車の中で、泣き声の息子から「キャロンが塀の上を走っていった」との知らせを受けます。在宅の仕事だったお父さんも探しましたが見つかりません。
goens代表も飛んできて、近所の人たちも大勢で協力、チラシを配ったり、探し回ったりしてくれましたが、目撃情報なし。帰ってきやすいように開けっ放しの玄関先で、お父さんは立ってお仕事をしました。goensが捕獲器も設置してくれました。
暗くなってから帰宅した梢さんは「家の周りにいるはず」と、一周してみました。
物置の下をのぞくと、目が光ってる!
「キャロン」
「ニャァ」
「おうちに入ろう」
バスタオルで抱き上げると、ブルブル震えていました。
家に戻ったキャロンくんをコロンくんは「何やってたんだよう」と出迎えます。キャロンくんは、5分もたたないうちに、いつも通りにくつろぎました。

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コロン・キャロンの2匹は、血のつながりはなくとも、もうしっかり兄弟の絆でつながっているようです。

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マロンとコロンが血のつながりはなくとも、いい兄弟であったように。そして、コロンくんがマロンくんからもらった優しさが、キャロンくんに注がれているようです。

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「お兄ちゃん、これからもよろしくね」と、殊勝な顔のキャロンくん。もう脱走は懲りたみたい。

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じつは、お父さんは、犬派なんです。でも、可愛いコロンのために、キャロンくんを迎えることに賛成してくれました。
梢さんは言います。「この2匹なら、この後、犬がやってきても大丈夫な気がするんです」
もしかしたら、もっとにぎやかになる日は、遠くないかもしれません。

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「もう脱走しないでね、心配したんだから」と、お姉ちゃん。

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縁あって、一つ屋根の下。この上ないマッチングでした。いつまでも仲よくね!

※道ばた猫日記2015年1月6日にご紹介した、小田原のカフェのゴロ吉くん。あの可愛い子を、みなさん、覚えていらっしゃいますか?カフェは、その後宿屋となり、ゴロ吉くんは宿屋の看板猫となりました(オーナーは同じ)。19日木曜、NHKBSプレミアム20時~の、「岩合さんのネコ歩き」に登場するとのこと。ゴロ吉くんを覚えていらっしゃる方は、ぜひ。私もしばし会っていないので、楽しみです。



「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。

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猫との約束
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを

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道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

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カテゴリ: 道ばた猫日記
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みにゃさまのコメント

佐竹さんの撮影技術が一段と上がったのか、キャロンコロンが無邪気(透明)すぎるのか、いずれにしても兄弟のようにべったりの二人の日常がひしひしと伝わってきた。猫同士だけでなく人間にも愛さるると、猫はますます穏やかな顔つきになるのだろうか。キャロンくん脱走の折の、ご家族ご近所の皆様方の心配振りは、想像するに余りある。無事で本当に良かった!

by Y.M 2022-05-17 16:36

まんまるお目々が何て可愛い!やんちゃ盛りで興味津々のお顔ですね。
脱走は、生きた心地がしませんよね。うちも同じ仔が2度脱走しました。捕獲器も買いました。戻ってきた時、同居猫さんが、集まってきました。何処に行ってたの?駄目だよ!って言ったと思います。

by ちぃ 2022-05-17 18:03

まんまるお目々が何て可愛い!やんちゃ盛りで興味津々のお顔ですね。
脱走は、生きた心地がしませんよね。うちも同じ仔が2度脱走しました。捕獲器も買いました。戻ってきた時、同居猫さんが、集まってきました。何処に行ってたの?駄目だよ!って言ったと思います。

by ちぃ 2022-05-17 18:03

脱走事件の時は、かえって夜の方が見つけやすいかも!
目玉がキラリ☆ w

by ミンディー 2022-05-17 18:47

キャロンくんはちょっと冒険してみたかったのかな?ご家族をはじめ、沢山の方の協力で無事にお家に帰って来られて良かったです。
岩合さんのネコ歩き、楽しみにしております!

by シーマン 2022-05-17 21:11

キャロンくん、コロンくん、仲も良く本当に兄弟のようで本当に可愛いですね。
脱走事件、聞いただけで怖いです。
我が家も玄関ドアの裏側でお帰り~と待っていて、出たそうな雰囲気。
これからも気を付けないと。

by ヤンヤン 2022-05-18 05:13

>Y.Mさん

ひとえに、コロンキャロンコンビが純真無垢なんです。
もちろん、ご家族の愛情が降り注がれてこそのことなんでしょうね。

by 道ばた猫 2022-05-18 12:04

>ちぃさん

無事帰ってきてくれて、どんなにホッとなさったことでしょうか。
猫さんたちが集まって、お小言をいっている光景が目に浮かびます(笑)。

by 道ばた猫 2022-05-18 12:12

>ミンディーさん

そうですね。夜のほうが、名前を呼ぶ声も聞こえやすいでしょうし。
とにかく、最初は遠くへ行ってないことがほとんどなので、名前を呼び続けることが大事だそうです。

by 道ばた猫 2022-05-18 12:17

>シーマンさん

お外にいた子だから、外の匂いについつられたのかも。出ちゃうと、パニクるからなかなか戻れないんですよね。おうち周りにいたキャロンくん、えらい!

by 道ばた猫 2022-05-18 12:21

>ヤンヤンさん

脱走事件、譲渡して間もなくの朝が多いんですよね。SNS拡散は、人が集まりすぎたり、よからぬ輩も目にするので、要注意だそうです。

by 道ばた猫 2022-05-18 12:24

キャロン、コロン何かなと思いましたがこんな可愛いキャロンくん、コロンくんだったのですねー!キャロンくん、おリボンがまたお似合い♪口元可愛い~(*^-^)コロンくん、頼もしいですね、お顔もしっかりさん♪とっても仲の良い2匹の姿は癒しですね。
ゴロ吉くん、録画したので休みの日にしっかり観ます!こちらも楽しみ♪

by とも 2022-05-20 07:01

なるほど勉強になります。
里山暮らしなので姉猫方は、出入り自由な生活です。
弟猫は、猫AIDS+なので同伴散歩意外は外には出しません!
この間、雨の強い日でしたが姉猫の帰りが遅かったので
心配になり、ある程度アタリをつけて探してみました。
名前を呼ぶと返事をしてスグ出てきたのですが・・・
ベタナレの子なのに、なんかヨソヨソしかったです。(笑)
そんな事がありましたー 雑談でーす♪

by ミンディー 2022-05-21 06:38

>ともさん

キャロンコロン、コロンキャロンと口ずさんでいたら、とても楽しい気分になったので、
ついタイトルに(笑)。

by 道ばた猫 2022-05-23 15:16

>ミンディーさん

そんなことがあったんですね~(笑)。
たしかに、昔飼っていた出入り自由猫は、外で出会うとよそよそしかったです。なんでだろう?

by 道ばた猫 2022-05-23 15:20