[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.98は、寒い季節にぎゅっと距離が縮まった仲良し3匹「シマ」ちゃんと「イチゴ」ちゃんと「モモ」ちゃんのお話です。

2016年5月4日、小学生の頃から可愛がっていた約20歳（19歳10ヵ月）の飼い猫が亡くなりました。
「ぴょん」という名前の男の子で、当時2ヵ月半くらいの子猫の頃に実家の裏庭に迷い込んできたところを保護した子でした。



私はぴょんが生きている間に実家を出て一人暮らしを初めていたのですが、猫と触れ合えない暮らしは想像以上に寂しく、再び猫と暮らしたいと思い、まずペット可物件への転居を検討し始めました。

そして2019年の春、引越し先が決まりそうという頃に近所のホームセンターで保護猫の譲渡会があると知り、保護猫の里親になることにも興味があったので会場に立ち寄ってみました。
すると、見つけた瞬間とてもとても驚いたのですが、亡きぴょんにそっくりな猫ちゃんがいました。
「シマ」という名前の当時推定2歳の男の子でした。



譲渡会場には他にも何匹か保護猫ちゃんがいたはずなのですが、もう全然覚えていないほどぴょんにそっくりな子しか見えなくなりました。
是非シマをお迎えしたい！ と保護団体の方に申し出たところ「その子は成猫だし元野良だからか少し人見知りで、なかなか懐かないから今まで引き取り手がつかないでいる。トライアルしてみてもやっぱり断られたりで、難しい子だけど本当に大丈夫？」といった感じのことを確認されました。
それを聞いて、私はむしろ益々シマ以外考えられない！ と感じました。
というのもぴょんも人見知りで家族以外の人には全然寄り付かず、家族にもあまり甘えたりしないドライな猫だったからです。
可愛がっていた亡き猫に見た目も性格もそっくりなことを伝え、猫の画像を見せたところ保護団体の方たちも「本当にそっくり！」と驚いていました。
その場でトライアル申込を済ませ、ふと落ち着いて日付を見てみると、その日がぴょんの亡くなった日と同じ、5月4日だったことに気付きました。
自分でも何だか色々出来すぎじゃないか？？ とも思うのですが、きっと私が余りに寂しがっているのでぴょんが縁を繋いでくれたのだろうと思いました。

数日後、無事引越しも決まり準備に必要な買い物をショッピングモールでしていたところ、猫の保護活動をしている知人と偶然出会いました。
モール内に入っている動物病院に預けている子猫たちを迎えに行くところで、その子猫を見せてくれると仰ってくれました。
見せて頂いた生後1ヵ月半ほどの子猫は、保護した母猫がその年の4月5日に産んだばかりとのことでした。
その子猫たちの内、1匹だけぴょんやシマと似た模様の子がいたので抱っこさせて貰ったところ、両手に収まるほど小さな子猫はそのままスヤスヤ眠ってしまいました。
あまりにも可愛らしい子猫の姿と知人と出会ったタイミングの良さから、この子猫も我が家にお迎えしたいと申し出たところ快諾して頂きました。

そして2ヵ月後の7月、引越し作業を終えた新しい我が家にてトライアル期間を経て、シマと子猫は無事うちの子になってくれました。
シマは事前に聞いていた通り、人間にはなかなか懐いてくれなかったのですが、子猫はすぐ人間にもシマにも慣れてくれて、2匹はまるで実の兄弟のようにとても仲良くなりました。
子猫には名前がまだないので好きな名前を付けて良いとのことで、好きな果物から取って「イチゴ」と名付けました。



シマも正式譲渡の際に「シマは仮でつけた名前なので好きな名前を付けていいですよ」と言われ色々考えたのですが、「シマ」と口にすると耳や視線をこちらに向けてくれるので、結局シマが正式な名前になりました。
やんちゃで甘え上手のイチゴのお陰か、シマも少しずつ甘えたり無防備な姿を見せるようになってきてくれました。
抱っこやナデナデが大好きなイチゴと違って、シマはやはり元野良のせいか人間から触れようとすると少し緊張気味になったり逃げてしまったりすることが多いです。
また、イチゴはシマに構っていると怒って走り寄ってくるほどのヤキモチ焼きなので、ちょっと遠慮している節もあるようです。
しかし、時折イチゴが見ていない隙を見計らって甘えてきたり、時にはイチゴと私の間に割って入って擦り寄ってきてくれたりもします。
普段あまり甘えてきてくれないだけに、急に甘えてきてくれるととても可愛らしいです。
シマはイチゴよりも寒がりらしく、冬になるとコタツやストーブの前で完全に警戒を解いたような無防備な寝姿とか寝顔を見せてくれます。
起きているときはまだ少しよそよそしい素振りを見せたりするのですが、寝ている時のシマは完全に気を許してくれているようで嬉しくなります。
私は寒い季節がずっと苦手だったのですが、ツンデレの激しいシマのデレが多くなる冬が楽しみになりました。

そして、去年の7月のことです。イチゴを譲渡してくださった方が関わっている譲渡会で出会った保護猫の女の子「モモ」を迎えることになりました。



小柄なモモに比べると体格の良いシマは大きくて怖いのか、トライアル中も威嚇し合ったりと、余り仲良くなってくれませんでした。
一方イチゴは成猫になっても小柄なせいか、あまりモモも警戒せず仲良くなってくれました。
シマとモモはずっと不仲なんだろうか......と心配していたのですが、秋口に入り肌寒くなって来ると3匹で固まって眠っている姿がよく見られるようになりました。



どうやらモモもシマに負けじと寒がりのようです。
最近はコタツの場所取り争いをして負けた方がコタツから飛び出てきたり、仲良く寄り添って眠ったりしています。
そんな2匹をよそに、甘え上手のイチゴは私の膝に乗ったり寄り掛かってきて悠々自適に寛いでいます。

引越しを決めた当初はシマだけを迎えるつもりだったのに、いつの間にかイチゴとモモがやってきて我が家はとても賑やかになりました。
今年もこれから益々寒くなってくる時期ですが、猫たちが仲の良い姿を沢山見せてくれるなら悪くないな、と思っています。


（シマ／約4歳　イチゴ／2歳7ヵ月　モモ／約2歳前後　ペンネーム: さっちんさんより）

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スタッフより

みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。

保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード（Before）と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード（After）の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。

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