猫部屋に潜入! そこで待っていたのは猫又か!?
洋菓子店で働いていたさとみさんは、ある日、同僚から「猫をもらってくれないか」と相談を持ちかけられました。聞けば、同僚の友人が成猫を保護し、家に連れて帰るも家族の猛反対に遭い、「元の場所に戻す」か「保健所に連れていく」かの二択を迫られ、待ったなしの状態なのだとか! さて、あなたなら、この状況どうします!?
2年前に家をリフォーム。猫ステップは楽しいねー
今回の猫又トリップは飼い主の森分さとみさん・麻莉菜さん親子(神奈川県在住)にお話を伺うとともに、前述の成猫「ジジ」(21歳・メス)の今の暮らしをお届けします!
迷うことなき選択の先に
さとみさんは、その成猫がどんな猫か容姿も知らずに受け入れを決めました。同僚から相談を受け、ジジを迎え入れる際の森分家には「ノンちゃん」(享年15歳)というキジトラ猫がおり、すでに土壌が整っていたとは言え、度量の広さに筆者は驚かされました。「だって可哀想だったから」とさとみさんは振り返ります。そして、当時キジトラ推しだった麻莉菜さんは「なんで黒猫?」と少しブーイングしたことを猛反省。そんなイレギュラーだったジジとの出会いでしたが、今ではすっかり森分家の精神的支柱に。家にいる4匹の猫の長としてまとめあげる力量にも改めて感謝するのでした。なんてたって21歳、尊いです!
いい顔してるなー
外の景色も楽しんでね
黒猫撮影のポイント
「取材が決まってから(毛が)白くなった」とジジの容姿の変化に気づいたというさとみさん。若い頃は黒々として、写真を撮るのが本当に難しかったと。ちなみに、ここでプロから一言。黒猫を撮るときに気をつけるポイントは背景と光のコントロールです。しかしジジの場合、白い毛が主張してきたのも手伝って、黒いソファーの前でもカンタンに撮ることができました。そう、シニア猫はカメラにも優しいのです。
首にマフラーじゃないよ。半長毛でゴージャス感もアップだ
猫背はどこいった? ジジは立ち姿が綺麗です
でも尻尾は控えめ、ジャパニーズボブテイル!
健康維持のために繰り返された食事の改善
猫たちの食事は1日3回のドライフード。森分家の場合、猫の数が増えるにつれ、各々の食事量から年齢差、また体質によって置き餌が難しくなり、1日に必要な摂取量を3回にわけ、1回の量を少なくする工程に。家族の目がより行き届き、素早く食べてもらえるよう改善したそうです。中でもジジは、自身が半長毛でキレイ好き+仲間の猫にもサービス毛繕いというのも相まって、元々吐き癖があるのですが、毛玉だけではなく、フードまで吐き出してしまったのがおよそ1年前のお話。続いて下痢になり、動物病院で検査をするも内臓には異常なし。そこで「フードが合っていないのか?」と色々試してたどり着いたものが、食事の吐き戻し軽減をウリにした「AllWell 20歳を過ぎてもすこやかに(ユニ・チャーム)」のドライフードでした。これにより吐き戻しと下痢が治り、一時3kgを割ったジジの体重も現在は3.6kgまで回復。「このフードがなければ今回の取材もなかったかも......」と飼い主さんに言わしめるほど、ジジの体にハマったそうです。
ごはんまだ? 真っ直ぐな良い目をしておる
ペロリ
毛繕いから、流れる舌―
綺麗たる所以
ごはんの匂いで騒ぎ出した1番の新人「ルル」(1歳・オス)。ジジとは体力的に、他の猫とはソリが合わず別室暮らし。ちなみにキジトラ猫2匹はこの日姿を見せず......
こちらは一切、人見知りなし! ジジとは20歳差なのかぁ。会話って成り立つんだろうか
春にホットカーペットでくつろぐ理由
直近でジジが動物病院へ掛かったのは2021年11月――。急激に寒くなったその日、立つのがやっとになり、歩いてトイレにも行けそうにない事態に。獣医によると加齢による「変形性関節症」が考えられ、その神経痛の緩和に注射を、さらに飲み薬で経過観察をすることに。当時、歩けなくなったというジジですがこの日は絶好調! どうやらジジは寒くなると足腰に痛みが走り、動けなくなりがちのようです。この日が4月下旬だというのにまだホットカーペットでぬくぬくとは、そういう理由だったのかと納得するのでした。
とくに食事と寒暖差に気をつけ、ジジの好きな「食べる・寝る・撫でる」を大事に、今まで通りの接し方で気負いなく自然体でやっていきたいという森分親子。筆者もさとみさんの実家で飼っていた猫の最高齢が23歳だと聞けば、ジジの猫生もまだまだこれからじゃないか! と思えてきたから不思議。新しい仲間も増え、今後ジジがどのように成長するのか、私も楽しみにしたいと思います。
膝もあったかいにゃー
「猫又トリップ」が書籍になりました。
『
ご長寿猫がくれた、しあわせな日々』
15歳以上のご長寿猫と、その家族が奏でる28の物語をお届けします。
試し読みはこちら
(ΦωΦ)
写真
猫又トリップライター紹介
ケニア・ドイ
1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。
http://kenyadoi.com
X
Instagram
キュートな21歳ですね!
半長毛万歳です🙌
by miko 2022-06-02 20:50
顔つきがしっかりしていてまだまだ現役ですね😊
by にゃー 2022-06-09 08:00
ジジちゃん、眼が力強いですね。
21歳で、まだまだこれから!
勇気もらいました✨
by さび茶風 2022-06-12 08:16