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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2022年08月08日

「たんぽぽの里」さまの活動レポート(2021年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:神奈川県・茨城県など関東周辺

【殺処分0の裏側で】
多頭飼育崩壊が社会問題となっている中で、同時多発ゲリラ的に多頭飼育崩壊が起きております。多頭飼育崩壊が騒がれ始めた頃は、50頭以上中には100頭前後の崩壊がニュースで目に留まるようになったと記憶しています。
たんぽぽの里のレスキューにおいても50頭以上の崩壊が年に1、2度、数十頭のレベルが数回対応してきましたが、多頭飼育崩壊が問題視される中で多頭飼育崩壊も様変わりを始めています。
それは、今まで氷山の一角であった多頭飼育崩壊が社会問題となったことで、そこまでひどくならないうちにと近親者や近隣住民の声かけで見えてくるようになったからです。
例えで言えば、子供の虐待、ネグレクトも以前は「教育してる」「躾だ」と保護することもできなかった時代から、行政や教育機関、近親者、、近隣の通報でその実態がとり立たされて今があります。
それでも人間の子供の保護すらも遅れがちな日本の福祉の体制は、動物行政においてはさらに遅れをとっているから、同時多発ゲリラ的な崩壊がボランティアを苦しめている現状があります。
11月にメールが届きました。20頭前の猫を飼っているが子猫が死にそうで助けて欲しいというものでした。たんぽぽの里は、行政にも実態を知ってもらいたいことから多頭飼育崩壊以外でも動物の相談内容によって行政が知るべき問題は連絡をして共に動くことを心がけており、その現場も担当保健所と獣医師に同行していただき、現場入りをしました。
子猫は瀕死の重体。7匹保護しましたが1匹は永眠。6匹は4匹譲渡をされ元気に過ごし2匹はたんぽぽの里で保護されています。

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成猫に関してはセンターの収容がいっぱいなので待機となり、麻布大学とたんぽぽの里で避妊去勢手術含めた提携をしたので、麻布大学校内でたんぽぽの里の獣医師、麻布大学の先生方含めインターンの先生方と手術を行い、飼い主の自宅の改善するまでたんぽぽの里であずかり、保健所指導の下使用環境が改善したので成猫は一時飼い主宅に。
1月に収容できることになった際には、飼い主のドタキャンで話が流れ、今年春に再崩壊。
不妊手術をしていたので増えずに済みましたが、アンモニアの数値は30オーバー
喘息発作を私も起こすほどの現場でした。
ねこたちも異様なにおいでした。

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10月に相談が来て、11月に入った現場。12月頭に麻布大学の協力のもと不妊手術はじめ初期医療を行っても、神奈川県同部隊ごセンターに収容ができないという現状。
この猫たちが愛護センターに入ったのは半年以上経った5月末のことです。

(たんぽぽの里付属病院院長のインスタ)

多くの場合、センター収容までの待機期間に子猫が生まれてしまい、30頭前後現場が、収容時には倍以上になってしまう現実があります。
令和3年5月157匹の多頭飼育崩壊は1月に50頭であったものが増えて157匹に。
私の住んでいる相模原市では、この10月から12月までの期間にも、飼い主が倒れて20頭前後の猫の保護がありしました。
医療の必要な猫、譲渡適応しそうな猫には、民民[飼い主(民間人)ボランティア(民間人):保護活動の中で行政介入できない際の内容は民民の対応と言います]の話し合いとしてお預かりをしたり、センターに収容できない猫は、市の一時抑留施設で行政・獣医の協力のもと飼養などの対応がされました。
動物の福祉において行政・獣医師・ボランティアが三身一体でそれぞれのスキルを活かして対応することの大切さを痛感しました。
たんぽぽの里には神奈川県、以外の相談対応も時にしているため、電話で行政に相談すると・・・
「殺処分0継続」の為に、「殺処分を極力行わないために」
全国のあちらこちらで聞かれたことが、
「殺処分しなくちゃいけなくなるので、スペースがいっぱいなので保護はできません。」
「飼い主のいる動物なので、行政に収容するまでは飼い主の責任なので、治療できなくても、なくなってもいたしかたないです」
「もう殺処分しなくちゃ無理なんですよ。でもできないから仕方ないんです。」
「悲惨な現場に取り残されている子たちに手を差し伸べてあげたくても手が回らない状況で保護はできないし・・・(涙)」
そんなやり取りもあれば中には・・・
「じゃー今いる動物を処分しろっていうんですか?」とお怒りになられる方も・・・
行政は、「今は収容できません。自分でも里親探しをしてください」と一言で終わってしまいます。
ですが数頭で所有権放棄をしたいと言う人間は、安易に「はいどうぞ」と言うこともあってはならないことです。
このような相談してきている人に対しては、もう少し違う手の差し伸べ方もある とこの半年はつくづく思いました。

・避妊去勢手術を行うように指導
・病気の猫の確認
・子猫を含めて緊急の保護を要するかの確認
・新しい飼い主探しの方法を伝える
・譲渡する際の注意事項を伝えることで次の崩壊が起きないように指導
(適切な飼養管理の指導・室内飼い・避妊去勢手術の確認など)

10月から12月までの間に10頭から40頭までの崩壊対応はなんと4件
でも、この時期に止めなければ大惨事が待ち受けています。

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飼い主の無知。避妊去勢手術の必要性をもっともっと啓発する必要があると感じました。


<ご支援くださっているみなさまへ>
今までと違って1頭の保護依頼よりも5頭以上の保護依頼が増えてきています。
高齢者の猫の放棄も増えております。施設に入る・病院に入院・亡くなった・・・理由は様々ですが高齢猫の保護はとても体調面に気を遣いますし、動物のストレスもかかります。
ご家族で高齢者世帯での動物飼養の際は、万が一のことを考えておいていただきたいのと、寂しそうだからと安易に子猫子犬を迎えないでください。
家族でよく話し合い、10年20年を見据えて自分たちが受け入れられるかを考えて対応をして欲しいです。
また一人ぐらしの方は近隣の方も必ず見守ってあげてください。
異臭を感じたりする場合には、各県の保健所や愛護センターに通報してあげてください 。



「たんぽぽの里」
https://tanpopo-nyans.amebaownd.com/

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