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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2022年09月13日

シピちゃんは、わがままな女?

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シピちゃんは7歳。おしゃれな街のおしゃれなアンティ―ク雑貨店の猫です。

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シピは「Chipie」と書いて、フランス語で「わがままな女」という意味なんですって。
そう教えてくれたのは、このお店のスタッフの方でした。

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そう、8月の終わり、兵庫県芦屋市で取材の仕事を終え、ちょっと涼しくなった夕方の町外れをぶらりぶらりしていたときのことでした。阪急電車のチョコレート色が町中を走る景色が気に入って、線路沿いを歩いていると、こんな看板を見つけました。

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「パリ6区」。西洋アンティーク雑貨を扱うお店でした。
そこで出会ったのが、シピちゃんというわけです。

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時を経たカップやら人形やらランプやらポストカードやらに囲まれた猫!
絵になりますね。
シピちゃんの目はシャインマスカット色なのですが、左目だけ、阪急電車のチョコレート色が混じっているというのもミステリアス。

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シピちゃんは、2015年の6月の雨の日、子猫のときにここにやってきました。
その前の年まで、同じくキジトラの「プリンちゃん」という看板猫がいたそうです。プリンちゃんは、阪神淡路大震災の直後にさまよいこんでいた猫で、お客様にも愛され、18歳で天国に旅立ちました。
その1年ちょっと後に、オーナーは、近くでカラスに狙われていた生後2カ月くらいの子猫に出会います。プリンちゃんと同じキジトラでした。
カリカリをあげたらむさぼるように食べ、そのままついてきてお店の子になりました。

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オーナーのブログにアップされた、保護直後のシピちゃん。お耳が大きくて、お腹の斑点模様が、ちょっとベンガルっぽいですね。
子猫は甘えん坊でやんちゃで、「わがままな女」という名前をもらいました。

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さて、少し大きくなったので、避妊手術に連れて行かれたシピちゃんでしたが......。
夕方迎えに行ったお医者様はこんなことを。
「去勢手術をしましたよ」
えっ! オーナーはびっくり。シピちゃん、男の子だったのです。
お医者様も、お腹の毛を剃って初めてオス猫と気づいたのだとか。

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でもすでに、シピちゃんは自分の名のシピになじんでしまっていたので、そのままに。
まあ、タマタマをとったので、女性名詞でもいいのですけどね。

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ふっと見せるアンニュイなオトコの顔。

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あ、ちょっと眠たいだけでした。

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2代目看板猫シピちゃん。先代に続き、とてもフレンドリーながら風格ある猫さんです。
シピちゃんに会いにくるお客さんもたくさん。ふだんはお店の奥にいることが多いのですが、「シピちゃんに会えますか?」と言えば、きっと連れてきていただけますよ。
私はその日、シピちゃんに会った記念に、イギリス製の黒猫と灰色猫のブローチを連れ帰りました。

※パリ6区
芦屋市東山町3-10
11時~18時  不定休

※お知らせ
21日まで墨田区吾妻橋のギャラリーアビアントでのグループ展に参加中ですが、
19日から24日は、千葉県印西市のギャラリー風草での犬猫展にも参加します。
風草...印西市山田1815-1 10時~17時  会期中休みなし
吾妻橋と印西2つの展示では、「遊び好きの猫」をテーマとした絵葉書6枚セットも販売します。

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「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。

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猫との約束
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを

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寄りそう猫
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。

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ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。

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道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

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カテゴリ: 道ばた猫日記
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みにゃさまのコメント

女の子と思ってたら、男の子……あるんですね!?それにしても、美猫さんです。お店の雰囲気にあってくるんですね。うちの猫さん達も、家に合ってるってことですね。
うちの旦那さんの仕事は、土木屋さん。みんな、たくましくて元気一杯です。

by ちぃ 2022-09-13 14:00

立派なウィスカーパッド、キジトラ柄も精悍です。
子猫のころはオス/メス区別しにくいのかな?
男の子でも「わがまま女」... ドラマはどこにでもありますね。(笑)

by ヤンヤン 2022-09-14 05:41

シピちゃん、お顔も名前も素敵な女子、と思ったら男の子だったのですね(^^)阪急電車の色が少し混ざった目も素敵ですね(私、鉄子気味なので電車の話も楽しいです)。アンティークなお店もおしゃれでいいですね、シピちゃんがまた合いますね。兵庫県には以前1度行ったきりで今度はシピちゃんに会いに、お店の商品をみに芦屋に行きたいです。
「ギャラリーアビアント」行きました、隅田川をみながら吾妻橋渡ってすぐのところのこじんまりとしてきれいで素敵なギャラリーでした。ゆっくりみることができました。
絵はがき、とっても素敵で購入しました(^-^)

by とも 2022-09-14 07:19

シビちゃんは耳の大きかった子猫の時は別として、今の顔はどう見ても男の子。風格がありわがままでなさそうな様子からしてもやっぱり男の子。芦屋は雰囲気のある街なのか、西洋アンティーク店と猫が良くマッチしている。

by Y.M 2022-09-14 08:46

そんな風に縁があってきたキジトラくん。そんなにタマが小さかったのか(笑)とにかく間違ってお腹切られなくて良かったですね。

by ニャンきち 2022-09-14 16:57

>ちぃさん

なんかみんなその家に合った雰囲気の猫になっていくんですね~~。
めでたしめでたしです(笑)

by 道ばた猫 2022-09-15 10:43

>ヤンヤンさん

女の子と持っていたら男の子、男の子と思っていたら女の子という話、結構聞きますね。
「ちびた」が「ちびこ」になった例も(笑)。

by 道ばた猫 2022-09-15 10:46

>ともさん

力量ある画家の方々に混ぜていただくグループ展は初めてだったので、私にとってはとても刺激的で新鮮です。ゆっくり見ていただけて、よかったです!!

by 道ばた猫 2022-09-15 10:51

>Y・Mさん

神戸は父の故郷なのですが、雑貨に珈琲にパンに洋菓子…気になるお店が点在していて、いつも足が棒になるまで歩き回ってしまいます(笑)。

by 道ばた猫 2022-09-15 10:57

>ニャン吉さん

小さかったんでしょうねえ(笑)。子猫の時は判別がつきにくいですものね。
でも、今はおしゃれなその名がぴったりのシピちゃんです。

by 道ばた猫 2022-09-20 15:11