ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2022年10月15日

猫エイズの経験、そして多頭飼育――。猫への理解を深めた飼い主の18年

※2022年10月15日追記

読者のみにゃさま


いつも「猫又トリップ」を応援してくださりありがとうございます。
このたび、フェリシモ猫部編集部からお知らせがございます。
2015年1月から連載してまいりました「猫又トリップ」ですが、
次回、2022年11月の掲載を最後に、連載を終了させていただくこととなりました。
読者のみにゃさま、これまでたくさんの応援と
あたたかいコメントをありがとうございました。

「長生きして私たち人間を惑わして欲しい」という願いを込めたタイトル、
猫又トリップ。旅を通じて、たくさんのご長寿猫さんとの出会いがありました。
取材にご協力くださった猫さん、飼い主のみなさま、
そして長きにわたり連載を続けてくださったケニア・ドイさん、
本当にありがとうございました。

最終回まで、どうぞよろしくお願いいたします。


フェリシモ「猫部」 編集部

_K7A6803.jpg
ズンズン

 大人になって初めて迎えた猫は猫エイズを発症し、5歳という若さで虹の橋を渡ってしまった......。その時、飼い主さんは自分の知識のなさを悔いたのでした。しかし、最後まで頑張って看取ったことが一つの救いとなり、そこから次に迎えた猫には「もっと長生きしてほしい」と願うように――。気が付けば「うぉん」(オス)は18歳(推定)を迎えていたのでした。


先住猫の面影を探して


 ネットの里親募集ページからグレーの毛柄をまとったうぉんに決めたのは、「前の子と顔が似ていたから」と飼い主の森上敦子さん(兵庫県在住)は言います。早速、大阪の保護主の元へ面談に向かうと、話はトントン拍子に進みました。聞けば、兄妹猫は早々に譲渡が決まったのに、オスのうぉんには良縁が訪れず先方も焦っていたのだそう。まだ子猫の面影はあったとは言え、当時うぉんは保護主の元で1歳を迎えていました。一方、ペットロスに陥りそうで、すぐにでも猫との生活を始めたかった森上さんは、年齢にこだわりもなかったので、その場で申し込みを済ませ、無事に正式譲渡となったのでした。

_K7A6962.jpg
そうだったのかー

 うぉんはおおらかな性格で、幼少期は病気もなく全く手が掛からない猫でした。森上さんも自信増し増しで3年後には神戸の保護団体からオスの「ふぁふぁ」(ノルウェージャン風ミックス・享年14歳)を迎え、初めての多頭飼育のフェーズへと突入したのです。

_K7A7051.jpg
鋭い眼差しで


_K7A6868.jpg
鋭い爪を研いだら!


_K7A7069.jpg
鋭くない舌が出るよ!


短毛と長毛種、同時飼育の気付き


 飼い主の心配をよそに、2匹の仲は極めて良好! うぉんは合流1日目からふぁふぁをお気に入りのベッドに呼び寄せ毛繕い、そのまま一緒におやすみ......。ちなみにふぁふぁが森上さんに慣れるまでには随分時間を要したそうです。

_K7A7065.jpg
仕上げにゴシゴシするのだ

 また、多頭飼育のおかげで猫への理解がより深まったのは良かったと言います。細かいことを気にしないうぉんくんに対して、神経質で嫉妬深いふぁふぁの性格の違いが分かったこと、また短毛と長毛の同時飼育は室内の温度コントロールが難しかったことなど、多頭飼育ならではの発見がありました。今はうぉんの1匹ですが、元々寒がりで夏場の人間ベースのエアコン温度では少し寒さを感じているようで、今日も適温適所を探して眠りについています。

_K7A6889.jpg
抱き抱えられ


_K7A6998.jpg
うっとり


鰹ブーム到来!


 うぉんの体重は4kg強で、抱き寄せると筋肉質でシニア猫にない強度を感じました。しかしながら健康面は万全ではなく、腎臓は年相応の数値に。腎臓病の薬「ラプロス®︎」(東レ)を処方されているとのことです。元々、食事は間を空けて少しずつ食べるスタイル。ここ最近は好き嫌いが激しくなり、飼い主の頭を悩ませていたのですが、どうやら「鰹ブーム」が到来! 鰹味のドライフード(しかも小粒のもの)が主食になっているようです。病院で提案される療法食は一切食べない、そんなわがままも許そう。今は食べてくれるものが最優先ですね。

_K7A7056.jpg
足ぐにゃっと、しなやかさもあるよ

_K7A7017.jpg
そろそろおやすみの時間

 最初に迎えた猫の死により、「より一生懸命になった」という言葉に偽りはありません。今も懸命にうぉんと対峙する森上さんとの出会いに感謝です。今後、趣味の写真でうぉんの記録を残していきたいという言葉にもグッときました。ご自身では撮れないと言っていた2ショット写真、喜んでもらえるといいな。

_K7A6803.jpg
また来てなー! と多分そう言ってる。


「猫又トリップ」が書籍になりました。

gochouju200-290.jpg
ご長寿猫がくれた、しあわせな日々

15歳以上のご長寿猫と、その家族が奏でる28の物語をお届けします。

試し読みはこちら (ΦωΦ)


写真

猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

http://kenyadoi.com

X

Instagram

カテゴリ: 猫又トリップ
  • ツイート
  • いいね!