みにゃさま、こんにちは。
2020年11月末に繁殖を引退し7歳でお迎えした、
にしめ。
今年の春頃から急に歳を取って老猫時間が流れ始めたように感じ、ますます愛しく思う日々。現在9歳なので一般的な猫の年齢から考えると老猫ではないのですが、エキゾチックショートヘアの平均寿命は10~13年と少し短めなのです。
まだ暑さの残る9月下旬、ある出来事が起こりました。
この少し前から今までになくどこにでも付いてきて、じーっと私を見るにしめ。これまで室内はとことこのんびり歩いていたのに、急ぐようにダッシュで移動することが増えていて、その変化を不思議に思っていました。
付いてくる理由は、ただ二人で一緒にいたい――それだけ。それだけなのですが、他にも猫がいるのと仕事や家事もあるので、いつもその気持ちに応えることはなかなかできず、合間合間で二人の時間を過ごしていました。この頃からなんとなく、あれ? もしかして? という寿命を思わせる虫の知らせのような予感がありました。
その日もいつものように急ぎ足で私に付いてくるにしめ。この日は朝からばたばたしていたので、にしめの気持ちに応えることができず「ちょっと待って」の繰り返し。
お昼を過ぎた頃でしょうか。キッチンに立つ私を見上げるにしめに、また「ちょっと待って!」と言うと、
「わたし、もう時間ないのよ」
にしめが笑顔でぽつりと言ったのです。
一瞬、世界の時間が止まったような感覚に陥りました。無音になり色が消えたような......。
我に返るとまた時は動き出したのですが、にしめの一言に返す言葉が見つかりませんでした。
まるで聞かなかったかのように振る舞いましたが、私の全身にその一言はしっかり残っていて、何度も何度も頭の中で繰り返されます。
この2日後。
猫の誰かが吐く音が聞こえたので(草を食べたり早食いで吐く猫もいるのでこれはよくあること)、そこに向かうと、にしめがけいれん発作を起こしていたのです。
今年の6月に亡くなったインコのちーちゃん
インコのちーちゃん
と同じ症状(吐いた後に発作で亡くなる)だったので、その光景が頭をよぎり血の気が引きましたが、とにかく対処しないと、と声をかけ続け触れると戻ってきてくれました。
それからしばらく横になっていましたが、呼吸が整うと歩いていつもの寝床に行き、数時間眠った後には歩いたりご飯を食べたりと、いつものにしめに戻りました。
落ち着いた頃に獣医さんに診て頂きましたが、今できることは無いとのことで、冷えないよう気を付けたり、体の廻りを気にかけたりする等の家でできるケアで、あの時以来発作は起きていません。が、今までにはなかった、気温や気圧等の季節や天体の影響を受けて体調が細かに変化しているのは明らかに見て取れます。
「わたし、もう時間ないのよ」という言葉。
これはこの発作のことを言っていたのか、そうではなく本当に先が近いのか、聞くこともできますが聞きたくはないので、とにかく一日一日を大切にする毎日です。
生きる尊厳もありますが、死の尊厳はより大切にしたいと思い私は生きています。より大切に、というのは死を間近にして目の前の事でいっぱいになってしまい、そこがおろそかになり、大きな後悔をした経験があるから。もう繰り返さないよう、しっかり胸に留めています。
にしめの発作の日から毎日、寝ている姿を見ると足音しのばせ近づいて呼吸を確かめることが日課になってしまい、にしめに呆れられています(笑)。あんなことを言いながらも20歳まで生きたら笑い話になるね、なんてにしめに言ったりもしましたが、これについてはお返事無し......。
だって私人間だもの、にしめちゃん! お別れは寂しいし怖い。でも...、でも、にしめが選んで決めたことは何が何でもとことん付き合うから、気遣いは無しでその日までどうぞよろしくね。
動物は死も生も「変化の一つ」として生きているけれど、死というわりと大きなお別れは私にとっては寂しいものです。天寿を全うすれば天国で必ず再会できるので、お別れといっても一時的ですがやはり寂しい。そしてちーちゃんの亡くなり方や今回のにしめの発作のように急なことには恐怖も感じます。
アニマルコミュニケーションでは寿命を聞いてほしいというご依頼もあります。病気が発症したり獣医さんで余命宣告をされたりと、一緒に居られる残りの時間をより大切にしたいという思いの方がほとんどですが、中には若く元気な頃から聞かれる方も。動物が教えてくれればお伝えしていますが、私の場合、例えばにしめに死期を聞いてしまうとそのことで頭がいっぱいになり、心も日常生活も混乱してしまうような気がします。寿命を知った上で一日一日を大切に、いつもと変わりなく暮らせるような心の強さ、度胸、私にも欲しいです。
皆さんは寿命について、猫さんから直接聞いたり感じたりした経験はありますか?
私は感じることはありましたが、元気な時の不意の自己申告はにしめが初めてです。
フェリシモ【猫部からのお知らせ】です。
その1
「岩津さんに聞く!」コーナーのブログ更新は、月一回、第二金曜日です。
次回のブログは12月9日(金)の公開予定です。
その2
11/13(日)フェリシモ新社屋「ステージフェリシモ」@三ノ宮にて保護猫の譲渡会を開催します。当日、アニマルコミュニケーター岩津さんが会場に来られる予定です。
参加する保護猫さんからお話を聞いて、里親さんと保護猫さんのマッチングのヒントになるようなお手伝いをします。
前回岩津さんが譲渡会でアニマルコミュニケーションをした様子は
こちら
その3
【訪問アニマルコミュニケーション再開のお知らせ】
~あなたも、岩津さんを通じてペットとコミュニケーションしてみませんか?~
猫部の訪問アニマルコミュニケーションは新型コロナウイルス感染拡大の影響で募集を中止しておりましたが、12月より神戸市内限定で再開致します。
岩津さんがあなたのご自宅に訪問して、動物と対面でアニマルコミュニケーションを行い、その様子を当ブログ上で記事にさせて頂きます。(プライバシーは守られます)
費用は90分以内¥15,000 +神戸市内の岩津さんご自宅からの実費交通費 となり、交通費を除く全額が岩津さんのご厚意により動物愛護団体に寄付されます。
詳細は、応募フォームをよくご確認の上ご応募ください。応募者多数の場合は抽選となります。奮ってご応募ください!⇒
応募フォームはこちら
※当選の場合はご応募から1ヵ月以内にご連絡いたします。
※感染の状況次第で今後の訪問範囲を広げる予定です。
※感染拡大した場合は再び訪問を休止します。
※岩津さんへのお仕事の依頼や、お急ぎの方は岩津さんまで直接ご連絡ください。
お問い合わせ先はこちら⇒
animal & spirit communication
※こちらからお問い合わせいただいた場合は、猫部ブログの取材対象にはなりません。
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写真
アニマルコミュニケーター岩津さんに聞く!
岩津 麻佳
2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。
HP
岩津さんこんにちは。
今回のにしめちゃんの告白、私だったらと想像したら怖くなりました。そう考えると、岩津さんのインスタで読んだ猫のモカちゃんの言葉って、ほんとそうだなって。確かに心が強くないと受け止められない現実もあるなぁと。今年の2月に愛犬が倒れて獣医さんから何もできないって言われたときに、余命を訊くのではなく余生をどのように過ごしたいか、愛犬の希望を岩津さんのアニマルコミュニケーションを通して聞けたときは、人間家族の心が落ち着いていくのが愛犬にも通じたのか、サラの目も明るく戻り、一ヶ月後に亡くなるまで非常に穏やかに1日1日を今まで以上に大事に愛おしく過ごせる時間が流れました。天寿を全うしたら必ず再会できる、ほんと、そうですね。そう確信できるくらいに次に繋がる大事な過ごし方ができたと思います。にしめちゃん、岩津さんはじめ岩津家のみなさんと穏やかに楽しく1日1日過ごして長生きしてほしいです。
by サラのおねえちゃん 2022-11-11 12:45
寿命を聞いたり、感じたりしたことはありませんが、“もう(治療は)いい”と言うのと、別の子が、“やだよぉ!まだここにいたいよぉ!”と言うのを感じたことがあります。
ダメだ…これ以上書けない…(*T^T)
by ネエ 2022-11-12 17:20
ネエさま
シェアして頂きありがとうございます(:_;)
by 岩津 2022-11-13 09:31
サラのおねえちゃんさま
サラちゃんとのアニマルコミュニケーション、よく覚えています。ありがとうございます。
犬らしくまっすぐで楽しい嬉しいこと大好き。一番好きなのは人間家族の笑顔!最期までご家族の笑顔と共にある、当たり前なようで当たり前ではない、本当は特別で貴重な日常を満喫して旅立ったのだと伝わってきます(*^_^*)
モカ君の飼い主さんを思うからこそのアニマルコミュニケーションに対しての言葉は非常に印象に残ってます☆
by 岩津 2022-11-14 14:41
涙が流れてきました。亡くなったちゃまを思い出したからです。
彼女との時間は18年近かったのですが、ふと『もしかしたら…』と感じたことはありました。母親のような気持ちで私を見てくれていた気もしますし、一緒に死にたいと思うくらいに大好きだったので、気持ちの整理をする時間を与えてくれたんだと思います。
かなり前になりますが、1歳で交通事故で亡くなった子の時は不思議なことがありました。
母に懐いていたのですが、1週間留守にするという朝に何時になく甘えるのです。その様子をみて、しばらく会えなくなるのがわかるんだなと感じたのですが、私の口から「もう逢えなくなるからだね」という言葉が出たのです。淡々とした言葉に、家族はもちろん私もギョッとなりました。全く死をイメージしていたわけではなかったのですから。その日の夕方、事故で亡くなりました。あの子が言わせたのか、それとも別の誰かなのか…という今でも忘れられない出来事です。
by 茶磨 2022-11-20 17:15
>茶磨さま
生死関わらず、それほどまでに大切な存在がいることは幸せなことなのだと思います^_^
動物と暮らせる私たちは幸運ですね。こんなにピュアな愛と笑顔と成長を経験できるのですから。
猫の世界は計り知れない不思議もいっぱいあるように感じます☆
by 岩津 2022-11-21 11:19