みにゃさま、こんにちは。
今回は、昨年末にお届けした
神戸猫ネット×フェリシモ猫部共催の猫の里親譲渡会の後編です。
では、早速、譲渡会で出会った猫さんたちをご紹介します。
ちびびくん(1歳8ヶ月)
(手前側)茶トラさん ちびびくん
(向こう側)黒猫さん ぽけびくん(1歳8ヶ月)、そして岩津さん
こちらの男の子2匹は、なぜか他の猫たちにいじめられたりからかわれたりするそうで、そのことについてどう思っているのかを2匹に聞いてほしいと保護主さんからのご相談でした。
「仕方ないよ......ぼくたちはそんな運命だ。」
いじめられることを諦め、運命と受け入れているちびび君とぽけび君。話していると2匹の優しすぎる程の柔らかで気弱な性格が伝わってきます。
この2匹を主だっていじめている三毛猫女子の紅ちゃんに、いじめる理由を率直に聞いてみました!
紅 ちゃん(4歳)
「男気がないのよ。弱弱しい。男なのにほんと情けないわ。」
なんとも厳しい、そして強気で勝手な理由でした(笑)。
紅ちゃんは男らしい、いわゆる「漢!」みたいな男性が好きなようで、2匹を見ているとイライラして手を出さずにはいられないのです。
「しっかりしなさいよ!」「シャキッと堂々としなさいよ!」と叱咤しているようにも見えますし、憂さ晴らしと言いますか少し楽しんでいるようにも見えます。
2匹の災難を見ていると、どうか2匹のことは放っておいて欲しいと願わずにはいられないのですが、気の強いイケイケ紅ちゃんは手を出すのです......。
不思議なのが、いじめられてはいるけれど深刻な雰囲気はさほど感じられず、紅ちゃんと2匹のやりとりにはちょっと笑ってしまうようなところもあるのです。ちょっとばかりお互いに愛があるのかな。
「運命」と肩を落とし背を丸め諦めている、この優しく温厚な2匹にのびのび暮らせるお家が見つかりますように! 紅ちゃんもいい加減お手柔らかにね!!
(手前側)三毛猫さん なりちゃん(7ヶ月)
(向こう側)キジトラさん ようちゃん(7ヶ月)
警戒心が強く慎重な性格のなりちゃん。なりちゃんのお母さんは保護に4年かかり、その子どもたちも皆、警戒心が非常に強いとのこと。でも、なりちゃんと接していると、お母さんから遺伝した慎重な性格もありますが、人は嫌いではないのが伝わってきます。ただ、慎重なので何でも時間がかかるのです。なりちゃんは、一度信頼できたらとことん寄り添ってくれるような女の子に感じます。
ゆったりとした性格の人、年配の方、賑やかでなく、あれこれ求めず温かく見守りつつ、ある程度放っておいてくれる――そんな、なりちゃんを尊重してくれるお家なら、彼女らしく気楽に生きられるように思います。
一方、ようちゃんは、なりちゃんを姉のように慕う妹気質。母性や父性を持つ相手なら、猫だけでなく犬等の種を超えて仲良く暮らせる女の子と感じました。
そして、この2匹と暮らすサビ猫のコウちゃんが、ある時から保護主さんを怖がるようになったそうで、その理由を知りたいとのことで聞いてみました。
コウちゃん(1ヶ月半くらい)
コウちゃんから言葉はありませんでしたが、こんな過去の映像を見せてくれました。
ご飯の入ったお皿を勢いよく出され、それに対し「こんなことするの!?」とびっくり。そしてショックを受け、これをきっかけに不信感を持ったようです。
猫さんからすると、ご飯の入ったお皿を投げて出されたと思い、そのぞんざいな扱いに、同じ生きる者としての尊厳を奪われてしまったように感じました。心を許していた相手だけに、傷つき恐怖さえも覚えたのです。
保護主さんは一連の行動に覚えがあると言われましたが、コウちゃんを大切に思っておられるお気持ちも伝わってきました。保護主さんにしてみれば、ただ、ばたばたしていて慌ててお皿を出したという、一瞬の出来事だったのです。
保護主さんの普段の様子を見させてもらいましたが、大きな音を立てたり勢いがあったりと少し賑やかに感じました。悪気はなく無意識の行動ですが、日常のそんな積み重ねがコウちゃんにとって、不信感に至るまでなったようです。
どんなに慌ただしくても、音を立てても気にしない猫さんもいますが、コウちゃんは気になったり、ストレスに感じたりしてしまう繊細な部分があるので配慮された方がいいかもしれません。
どんなお家に行っても大丈夫なように、徐々に慣れてもらえたら良いですね。丁寧に、誠実に、を心がけてまた仲良しになれますように。
動物が人と暮らす時、何かしら我慢をしたり譲り合ったりしなければならない場合もあります。人と人が暮らす時でもありますよね。繊細なタイプや怖がりさんは、環境の変化にストレスを感じる度合いが大きく、時間を要する場合があります。
今までお話してきた動物の場合ですが、「早く慣れて欲しい」という動物側に求める人の思いが強ければ強いほどストレスに感じたり、困惑したり、無理をさせてしまうことが多いように感じます。これは早く慣れて欲しいというケースだけでなく、何かしら「求めすぎる」のと同様です。
動物も人間も、一般的に考えるストレスをストレスと感じず、チャレンジと捉えたり楽しめたりというおおらかでタフな精神の持ち主もいます。そうなれれば、何が起きてもストレスには感じないので生きやすいのかもしれませんが、なかなか皆がそうはいきません。
コウちゃんやなりちゃんの保護主さんもそうですが、今回の譲渡会でお話させて頂いた保護主さんや預かりさんたちは、ずっと暮らせるお家に行くまでの間、猫たちが徐々に変化に慣れ、人との暮らしに楽しみや喜びを見出せるよう、保護した猫たちをよく見てよく知りよく感じ、日々真摯に一生懸命に考え接しておられます。
そして、神戸猫ネットの代表さんのお話を伺い、猫だけが暮らし良いでのはなく、人中心でもなく、猫と人が調和して共にしあわせに暮らせることを目指し、活動しておられることを実感しました。
前編にも書きましたが、「猫だけでは幸せにはなれない。私たち人間が幸せでなければ猫の幸せ、共生は叶わない。」という代表さんの言葉。
人と動物の明るい未来に繋がるように感じます。
次回の神戸猫ネットさんの譲渡会は3月19日(日)、神戸三宮のフェリシモ新社屋「ステージフェリシモ」にて開催予定です。猫たちに会いに行くことはもちろん、代表さんや保護主さん、預かりさんのお気持ちや考え等のお話を聞いてみるのもいいかもしれませんね。私もまた参加させて頂きたいと思います。
後日、コウちゃんの保護主さんよりご連絡いただきました。
今もコウちゃんと顔が会うと謝りまくって少し出てきてくれるようになってきましたが、
ごうちゃん筆頭に(2歳長男)弟2匹妹2匹(10カ月のお母ちゃんが一緒の兄弟)は
手の届かない距離感のままです。
ようちゃんと新しくココちゃんが加わり
好き自由に家の中を破壊してもらってます。(笑)
岩津さんに、うちに来たことにもお互いに意味があるとおっしゃって頂き
その答えは、いつかわかる日が来ると思もっています。
情けない限りですが、その答えはきっと笑顔になれるものと信じています。
ありがとうございました。
そうなんです。猫さん・保護主さんとお話をしていると、運命的な出会いと言いますか、ちょっと特別な絆を感じました。きっとお互いの今後の生涯を新生するような出会いなのだと思います。
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岩津 麻佳
2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。
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