フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:神戸市内
神戸市人と猫との共生推進協議会では、2017年4月の設立以来、野良猫の繁殖制限事業として、例年約2,000匹前後の不妊手術を実施しています。
繁殖制限事業の流れは、地域の方から「地域猫活動等への支援申込書」を申請していただき、協議会に設けられた事業部会(獣医師会、保護活動団体で構成、神戸市がオブザーバーで出席)で審査を行います。支援が決定すれば、原則1月間でその地域のTNR(捕獲・手術・リリース)を行います。TNRの前には、捕獲器を設置する周辺住宅に周知チラシを配布し、理解と協力を求めています。なお、不妊手術費用については、全額協議会が負担し、繁殖制限事業の実効性を図っています。
事例1
垂水区のAさんから地域でお世話をしている野良猫の不妊手術の支援申込が9月にあり、同月の会議で支援が決定し、10月の1月間でTNRを実施することになりました。Aさんは、地域で10匹の猫の世話をしており、すでに自費で6匹の不妊手術を実施していました。
10月に3匹の手術ができましたが、残りの1匹が捕獲できず、苦慮されています。
当該地域では、猫に餌をあげることに対し、強い嫌悪感を抱き、反対される方がいるそうです。不妊手術や清掃など、地域猫活動として実施しているにもかかわらず地域の理解がなかなか得られないのは、当該地域に限りません。
協議会では、餌やりの現場でトラブルが少しでも軽減できるよう、協議会長名で「地域猫活動にご理解ください‼」という書類を作成し、協議会印を押印し、必要な方にお配りしています。当事者同士だと話がこじれるケースが多いので、協議会事務局に電話をいただき、協議会からご要望をお聞きするとともに、事業の趣旨を説明し、ご理解をいただくというものです。
今後は、地域で掲示できるポスターや手渡しできるチラシも作成し、地域猫活動の周知に役立てたいと考えています。
【譲渡会の開催】
コロナの感染で見合わせていました譲渡会も、こうべ動物共生センターで4月、10月の2回開催することができました。10月の譲渡会をご紹介します。
10月10日(月・祝)開催
主催は、神戸市人と猫との共生推進協議会、共催は神戸市獣医師会、神戸猫ネット、ネスレ ピュリナ ペットケア、後援は、神戸市、こうべ市民福祉振興協会で、北区しあわせの村にあるこうべ動物共生センターふれあい室と中央緑道に設置したネコのバスの2カ所で譲渡会を行いました。
保護猫は、ふれあい室に26匹、ネコのバスに11匹展示し、参加者は、ふれあい室41組107名、ネコのバス13組38人で延べ54組145名の方がお越しになりました。
トライアルに至った13匹はすべて譲渡が成立しました。
今後も、譲渡会の回数を継続実施し、少しでも飼い主が見つかる場を提供できればと考えています。
<ご支援くださっているみなさまへ>
本協議会は、神戸市の補助金、企業・団体の寄付、募金で事業を賄っています。コロナ禍でもあり、行政の支援だけでは十分な活動ができず、支援をいただく皆様のおかげで、毎年多くの野良猫の不妊去勢手術ができています。
協議会事業は6年目を迎え、2022年12月末までで、神戸市内906地域で11,670匹の不妊手術を実施しましたが、TNRの支援申込や手術数の減少は見られない状況です。一方で、神戸市動物管理センターへの子猫の持ち込みが年々減少しており、これは協議会事業の成果と考えています。
TNRをする方がいない地域についても、市民の方々から情報提供を多くいただいていますが、未着手の地域が多く残っています。今後は、こういった地域についても協議会が登録しているTNR協力者に依頼してTNRを実施していきたいと考えています。
フェリシモ動物関連基金をとおして全国の皆様から支援をいただいていますことにこの場をお借りして感謝申し上げますとともに人と猫とが共生できる街づくりに今後もお役に立てるよう頑張ってまいります。
「神戸市人と猫との共生推進協議会」
http://www.kobeneko-happy.com/index.html