[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

先日、埼玉県深谷市に仕事で行った折、交差点で、とある看板を目にしてびっくり仰天した私。交差点角の中古車販売店「イーカーズ深谷」に「猫飼ってます」の巨大な看板が！
衝撃のあまり、思わず次の予定を変更して、事務所を訪問してしまったのでした。
「猫がいます　開閉注意」のドアの前に立つ私の姿を見たスタッフの修子さんが、「中へどうぞ」と中に招き入れてくださいました。私以外にも、こうして看板を見て客でもないのにやってくる人がけっこういるそうで、とても気持ちのいいご対応です。



事務所のど真ん中にデンと置いてあるキャットタワーの中央に、なんだかアニメ映画の中から抜け出してきたような、いたずらっぽい目をした三毛さんがいます。
ネネちゃんという名のこの子は保護したとき、外耳炎が悪化していて、今も少し首を傾ける癖がありますが、それもまたチャームポイント。



おお、足元には、豊満な白黒猫さんが。ピピくんです。
「面倒見のいい、ここのボスです」とのこと。さすがの貫禄です。



窓辺でうとうとしていたのは、目が赤銅色のベージュ猫さん。ナナくん。



あっ、あそこにもミステリアスな黒猫さん。ポポくんは、保護したときはガリガリだったとか。



いつのまにか足元に来ていたのは、ピピくんの次に保護してもらったサバ猫ララくん。近隣の居酒屋さん周辺をうろついていたノラでした。



優雅な長毛三毛のココちゃん。
ご近所のかたが「お宅の猫が脱走してるよ」と言いに来たので、「全員いるけど」と思いながら店長が出かけて行って、連れ帰った子です。FIPでしたが、みごと寛解しました。



こんな感じで、なんと6匹が事務所内で自由にしていました。



もう1匹、集団生活がちょっと苦手なキジ白のトトくんは、別室にいます。なので、全部で7匹、この3年で営業所に迎えたことになります。
保護した順番は、ピピ、ララ、ポポ、ココ、ネネ、トト、ナナの順です。
「ぜーんぶ、所長が拾ってきました。で、事後承諾で社長にOKをもらいました」
なんと懐の深い社長さん。



スタッフの皆さんも猫好きばかり。修子さんも真子（ちかこ）さんも、自宅で保護猫を飼っているそうです。
「猫だらけで仕事に差し障りはないんですか」と、きっと誰もが思うことを修子さんにお聞きしたら、あっさりと「ないですね」。



で、でも、ピピくんが、パソコンの上、ドーンと占領してますけど。
「まあ、困るけど、楽しいから、そんなに困らないです」



あっ、おとなしそうに見えた長毛三毛のココちゃんが、流れてきたファックスを爪で攻撃してますけど！咥えてますけど！
「読めればいいので」
「猫好きのお客様には、ご要望で歯型のついた資料をお渡ししています」と、微笑む修子さんなのでした。



猫たちにかかる費用は社長さんのポケットマネーということで、さすがに社長さんは「5匹が限度」とストップを出したらしいのですが、車の下にいた6匹目のトトくんと町のノラだった7匹目のナナくんも所長さんが連れてきてしまったのでした。所長さんは、自分では飼っていないのですが、お休みの日には、その日のセレクトで1匹お持ち帰りするそうです。



次々やってくる新入りを可愛がる親分ピピくんは、別名「二重あごのアイドル」。夏毛でこの頬っぺたなら、冬はいったいどうなるのでしょう。
ここは車を売る店で、猫カフェではありませんから、「遊びに来てください」とはお店からはおおっぴらに言えないのですが、来るもの拒まず。事務所猫に会いにきた猫好きは招き入れられ、至福の時間を過ごすのです。この日は、猫がご縁で遊びに来るようになったお客様が車を購入してくださったそうで、結果的に猫たちもいい仕事をしているのでした。
さて、私が仰天した巨大看板とは......。
これです！



同じく、通りかかりにこれを見て仰天したテレビ局が、すでにやってきていて放映済みだったとは。そりゃあ、目立ちます。この看板のアイディアも社長さん。これなら、猫が苦手な人への注意喚起のご案内にもなりますものね。
イーカーズ深谷のインスタ（e_cars_fukaya）は社長さんご夫婦でやってきて、毎日猫たちが何かをしでかす楽しい映像が流れ、おかしくて残暑を吹き飛ばしてくれますよ。
会社をあげて、こんな突き抜けた楽しい形で猫助け。これはもう拍手喝采です。

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「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。


『猫との約束』
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを


『寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。


『猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。


『里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。


『しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化！