ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2023年10月11日

芸術と猫の秋!

秋晴れの土曜日。
匝瑳(そうさ)市の田んぼに囲まれた丘の上、松山庭園美術館に行ってきました。
おや、広いお庭で上を見上げているのは、2代目猫館長ミーちゃんことミルクちゃんではありませんか。

1.JPG

今日の青空のような左目と、木漏れ日を映した緑の右目。
ミーちゃんが、ちょっと心配そうに見上げているのは......。

2.jpg

秋の空をバックに、凛々しい黒猫。息子のクロスケくんです。

3.JPG

「クロスケ、カメラを持ったギャラリーがいるからって、あんな高いとこまで登ってらあ」
クロスケくんの兄弟のシロスケくん。
相変わらず、仲良し母子です。
今日は、ミーちゃんやシロくんの瞳の色のような青の世界を堪能しに来たのです。
館主のコノキ・ミクオさんの新作展示「時のページをめくるⅡ」です。
展示室に入ってみましょう。

4 .jpg

おお、青い世界!
ようこそと、待ち構えていたのは、ケンちゃんです。

5.jpg

「キャンバスを引っ搔いたのや切り裂いた作品があるけど、ボクがやったんじゃないからね~~」
「わかってる。キミたちの飼い主の画伯は、こよなく平和を愛する人だから、現実の世界情勢に心を痛めながら、疵口みたいに切り裂かれた先の新しい世界への希望を描いたんだと思うな。違うかもしれないけど、ひしひしとそう感じる」

6.JPG

86歳になられたコノキさん。お昼と3時のティ―タイム以外は朝から夜まで制作に熱中するのが、日課なのだそう。 猫たちは、アトリエに出入り自由。きっと、いろいろなインスピレーションとパワーを猫からも受け取っていらっしゃるのでしょう。

7.JPG

先生に抱っこされたミーちゃん。

8.JPG

息子のシロスケくん。
「ボクの目の色と同じ世界でしょ」

9.JPG

クロスケくんも負けじと「黒猫は青にバッチリ映えるでしょ」

10.JPG

思い返せば2年前の5月。
連れてこられたときはガリガリだったという子猫のミーちゃんでしたが、館長さんが「これまでの美術館猫にはない、とんでもないやんちゃ娘」と太鼓判を押すほどの、ちゃきちゃきぶりでした。

11.jpg

館内を走り回って、先生のこの作品に出会ったときは、「目ん玉出てるけど大丈夫?」って、まじまじ見ていたね。

12.jpg

手術予定の矢先、幼くしてシロスケ兄弟を産み、その4か月後の子育て中にまた出産。おっとり茶白の錦之介を手元に残してもらって(他の子猫は譲渡)、3匹の息子たちとの幸せな毎日です。
ミーちゃんファミリーの結束は固く、美術館内の案内をせっせとあい務めます。

13.JPG

美術館スタッフのお母さんと、以前はよく通勤していた虎之介くんは、今では、自宅ですっかりおばあちゃんの溺愛っ子になって、美術館にはご無沙汰になりました。
先日、久しぶりに美術館にやってきたときは、ミーちゃんの子どもたちに「おじさん、誰?」と、うさんくさがられ、憮然としてましたっけ。

14.jpg

「ボク達だって、ちゃんとお客さんを接待してるよ。ミーさん一家ほど熱心じゃないけど」と、キラくん。
美術館には、まだまだアートに映えるスタッフ猫たちがいます。
どの子に会えるかは、その日の猫たちの気分次第。
丘の上は、青モミジがきれいで、涼やかな風が吹き渡り、アートと猫を堪能するにはぴったりの季節です。

15 .JPG

コノキ・ミクオ新作展は、房総の松山庭園美術館にて、10月29日まで。
金曜・土曜・日曜・祝日のみ開館。10:00~17:00。
心身が蘇生するような空間と展示です。


※千葉県印西市の印旛沼を見下ろす雑木林の中のギャラリー風草で今週の12日(木)~14日(土)の3日間開かれるワン・ニャン展に、私もコーナー参加します。
写真と絵の展示や、絵葉書、猫イラストプリントのTシャツなども販売します。お近くの方はぜひ。

写真

道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

Instagram

カテゴリ: 道ばた猫日記
  • ツイート
  • いいね!

みにゃさまのコメント

コノキさんの青、きれいな青色ですね~ オッドアイのミーちゃんの瞳も吸い込まれそうです。うちのオッドアイの仔は、もう少し薄い水色と緑色です。神秘です。だけど、ミーちゃんと同じで、なかなかのおてんば娘です。
美術館と猫さん 秋とアート いい季節です。

by ちぃ 2023-10-11 12:07

お馴染みの松山庭園美術館、芸術と猫たちのコラボが素晴らしい。どのネコも瞳が輝き、芸術作品と同様、澄み切って良く整っている。芸術と自然、そして屈託のない猫たちが揃うと、まるで夢の世界が広がっているよう。こんな平和な世界がいつまでも続きますように。

by Y.M 2023-10-11 16:11

ほんとにミーちゃんやシロスケくんの瞳のような青の世界、素敵ですね~!
青は大好きな色なので見てみたいなあ・・・
シロスケくんは相変わらずジョニー・デップ似♪
ケンちゃんのとびきりの笑顔もなんて可愛い~(#^.^#)
そして、ミーちゃんの「目ん玉出てるけど大丈夫?」の、ドン引きのお顔には大笑いさせていただきました!もう、可愛すぎです♪

by ぴっころ 2023-10-12 11:46

あー、ミーちゃん可愛い。
前回猫ねこ展祭に伺った時も椅子の上でぐっすり。ミーちゃんにファミリーに会いたくなりました。
もちろん虎之介くんも大好き。コノキ画伯の芸術も秋ならではのお楽しみですね。
浜沿いの食堂も美味しいし、MAGATAさんのカレーとコーヒーも抜群... 房総大好きです!
あっ、ギャラリー風草さんもなかなか営業日に当たらないんで困ってます。(笑)

by ヤンヤン 2023-10-12 20:23

松山庭園美術館、本当に素敵ですね。どの子も個性的で可愛いなぁ。虎之介くんは今はご無沙汰なんですね、理由がまたいいですね♪虎之介くんもまた美形さんですよね~。とっても行きたい場所です!

by とも 2023-10-15 16:52

>ちぃさん

オッドアイの猫さんはシャイな反面、好奇心旺盛な子が多いような……。
薄い水色と緑も、綺麗でしょうねえ!!

by 道ばた猫 2023-10-17 13:05

>Y.Mさん

はい、この美術館に来ると、つくづく平和っていいなあと思います。
どこの国でも、青い空や猫や芸術を愛するひとときが持てますように。

by 道ばた猫 2023-10-17 13:07

>ぴっころさん

ケンちゃんのこの笑顔、最高でしょう?
ケンちゃん、アイドル系じゃないけど、なかなか味のあるいいオトコなんです。

by 道ばた猫 2023-10-17 13:10

>ヤンヤンさん

房総のカフェ営業は、週末だけとか、けっこうそれぞれなんですよね。でも、いつか行くぞーという楽しみも、いっぱい。いつか風草さんにも是非。

by 道ばた猫 2023-10-17 13:13

>ともさん

美術館は、遠くてあまり便がよくないけど、たどり着いた時の喜びは格別、半日たっぷり楽しめます。
いつか、ぜひ。

by 道ばた猫 2023-10-17 13:15