フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:長野県長野市
こんにちは。長野県長野市を中心に保護猫活動を行っている「ねこの命をつなぐ会」です。
フェリシモ基金を通じて助成金をいただきまして本当にありがとうございます。
猫たちのために全国の皆様からの応援を肌に感じております。
私たちの保護猫活動は小さな活動ですが、自分たちの身の丈にあった活動を継続していけることを第一にしております。
それでは、私たちの活動報告をさせていただきます。
1.猫の譲渡
(1)みーちゃん
新型コロナウイルスにより、ここ2年間本当に様々な活動の制約を受け、人の生活のみならず動物たちを取り巻く環境も影響を受けました。保健所主催の譲渡会も中止や人数制限を受けて、シェルターの猫たちの譲渡会参加の機会が減り、長らくトライアルから正式譲渡への流れも止まっておりました。昨年9月に受け入れましたくろすけを最後に新しい保護猫を受け入れる余裕もなくずっと同じ顔ぶれなのかと思っておりましたが、ご縁は本当に突然つながるものです。
一昨年5月に保護したみーちゃんは、譲渡会に参加するも愛想が悪いのかなかなかご縁に恵まれず、山ノ内町の多頭飼育崩壊の猫たちの譲渡に関わったボランティアさんの息子さんと今年3月にシェルターでお見合いして、トライアルに出ました。
「結構気のきつい三毛猫ですよ~、1週間はケージで様子見てくださいね。」と激おこプンプンなみーちゃんを後ろ髪ひかれる思いで帰ってきました。優しい男性であることは間違いなく、お母さんも近くにお住まいなのでうまくいけばうれしいなと思っておりました。翌日、様子を伺いましたら、その日のうちにケージから出て部屋を散策し、炬燵に潜り込んでご家族に甘えたとのこと。もうびっくりです。
1か月後の4月の正式譲渡の際には、伺った私たちに「どちらさんで?」といわんばかりの塩対応であったのは、寂しい反面それだけ可愛がられている証拠と受け止め喜ばしいことでありました。
(2)エツジ
昨年の夏、シェルターのご近所での子猫のレスキューでエツジとなっちゃんを保護しました。子猫はかなり衰弱しており、シェルターでの飼養は困難なため、メンバーのTさんに預かっていただきました。
残念ながらなっちゃんは小さな命を終えてしまいましたが、残されたエツジは愛情いっぱいに育てていただき、譲渡会で新しい家族を探していましたが、ご縁が見つからないなあと思いながら、大きくなったエツジをシェルターに入れようかとお話を持ち掛けたところ、ご主人がとっても離れがたいということで、6月末に晴れて預かりっこから正式に家族として迎えていただきました。
愛情いっぱいのお家に行けたことで安心しました。
(3)くろすけ
昨年9月に受け入れたくろすけは、人が大好きです。大きな体でそっとそばに寄ってきて、ごろすり上手。人の膝に乗ってきて鎮座まします。言葉もよく理解できて、いけないことを叱ると繰り返しません。譲渡会の参加でも、あまりのどっしり感に皆さん驚いてしまうことが多かったのですが、6月の譲渡会で以前黒猫を飼っていたご家族と運命の出会いとなりました。譲渡会場で抱っこもしてもらって、トライアルへととんとん拍子にお話が進みました。
トライアル当日、車の中で「新しいお家ではお利口さんでいなさいね」と言い聞かせたところ、神妙な面持ちで聞いておりました。ケージの中にいたのは初日のみ。次の日から部屋を散策して居心地のよい場所を見つけたようです。そして7月に無事正式譲渡になりました。
人が大好きで甘えん坊なくろすけは、シェルターでは愛情一人占めできなかったけど、新しい家族との生活は、思う存分甘えることができるので、幸せいっぱいといった顔つきでした。
2.旅立った猫
(1)ノア
令和2年6月に受け入れたノアは猫エイズと白血病のダブルキャリアでした。
ベランダ部屋の先輩の黒砂糖と一緒に過ごしていましたが、一時期具合が悪くなり食べられなくなりました。胃瘻を3か月程度続けました。持ち前の生命力により持ち直しましたが、今年冬に再度具合が悪くなりました。今回は肝臓も悪くしており貧血もひどく、メンバー役員の中で、ストレスになるような治療はしないとの結論になりました。
黄疸もひどく具合は悪いのでしょうが、なでなでするとゴロゴロと甘えることも多くなりました。最後は流動食のアぺだけで命をつないでいたようなものです。どんどんやせ衰えていき、同室のくろまめよりもずっと小さくなってノアは6月8日に黒砂糖たちのいる虹の橋のたもとへ旅立ちました。
3.猫の受け入れ
毎日いろいろな方からの猫の保護のご相談をお受けしていて、いくつもの現場を同時進行でやりくりし、アドバイスをしているところです。小さなシェルターですので、保護依頼をいただいても定員があるため、譲渡が決まらないと新しい猫を預かることはできません。
幸い4月以降譲渡が決まった猫たちがいたので、1匹きゅうちゃんを預かることになりました。1歳になったばかりの若い猫です。素敵なご縁が見つかるように努力したいと思います。
4.善光寺びんずる市
私たちの活動資金は、会費のほかにご寄付や助成金により運営しております。
メンバーで手先の器用な人、友人にフリマで活躍する人からの協力を得て、毎年4月から11月まで善光寺の本堂横の庭園にて開催される「善光寺びんずる市」にも5月、6月と参加いたしました。この手作り品のフリマにて物販の売上は会の活動費に充てられます。ただ物を売るだけでなく、里親さんたちも駆けつけてくださり、猫たちの近況をお伺いするいい機会でもあります。そして、私たちの活動の周知の場でもあります。コロナもほぼ落ち着いてきたところで、人と人が対面でコミュニケーションを取れる機会でもあり、限られた時間でたくさんの方に知ってもらうことも重要と考えています。
<ご支援くださっているみなさまへ>
私たちの活動は生き物を扱う活動です。命に向き合う活動であるので、健康ならば通常の餌や猫砂くらいでそれほどお金もかからないはずなのですが、エイズや白血病のキャリアの猫たちもいて、また高齢になれば腎臓病も出てきます。メンバーの会費や寄付金だけでは、活動資金に不安な要素を抱えたままです。フェリシモ基金からの助成金は支援者の皆様からのエールと受け止め、1匹でも幸せに家族として迎えてもらえるように大人猫を飼うことの良い点について広く周知して、良いご縁をつなげたいと思います。
なにぶん小さな任意団体ですので、あれもこれもとなかなか手をつけることはできません。
でも、自分たちの身の丈に合った活動を継続するのみです。
どうぞこれからも引き続きのご支援のほどよろしくお願いいたします。
「ねこの命をつなぐ会」
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