フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所: 福島県内
1 【猫とアロマ】 サバオ君の場合
多頭飼育Sさんの猫さんとは、2018年1月から相談を受け今年で早5年目になります。
32匹全頭の不妊手術を終え、血液検査(白血病陽性の猫さんが14頭いました)が陰性の猫さんから譲渡が始まり、2018年~2019年迄に14頭が新しい里親さんの元へ行きました。その後、暫く譲渡はありませんでした。
白猫のサバオ君はSさんのお宅から2018年4月にアニマルライフサポート福島(以下アニサポ)のシェルターにやって来ました。
2018年3~4月にかけてSさんのお宅からシェルターに来た白猫さん達。
奥からトム君、ケンタ君、サバオ君
2020年4月シェルターに下半身不随だけど元気な茶トラのチャチャ君が来ました!
サバオ君との2ショット何故かサバオ君より先に正式譲渡になりました(笑)
Sさんの猫さんは白猫さんが多く、18頭のうち10頭が白猫さんで、保護当時の写真をみても見分けがつきません💦
今年の3月26日の譲渡会に来場して下さったOさんから、白猫のサバオ君を譲渡して欲しいとお声がかかりました。久々にSさんの猫さんにご指名です。
サバオ君の声と雰囲気がとても可愛いので、ぜひとの申し込みでした。
諸々譲渡の条件を確認してトライアルを4月14日から開始しました。
今まで約580匹を譲渡してきましたが、サバオ君の譲渡先のOさんがアロマセラピーをされている方であることをトライアル時の訪問で初めて知りました。私達もアロマと猫については勉強不足で、人間に良いのだから猫にも良いのでは...と漠然と思っていました。
トライアル開始から数日、ちょっと気になり調べてたところアロマは猫に [厳禁]
ネットで検索すると出てきました!! 驚きそして慌てました!
とにかく他にも色々調べて、知人にも伺うことにしました。
アロマのエッセンシャルオイル(精油)
これはまだ全部解明されているわけではないそうですが、猫の身体には人間や犬よりも物質を体内で代謝(無害なものにして排泄)する機能が劣るそうです。一般的な室内用の鉢植えの植物の中にも猫に有害なものがあるそうです。
エッセンシャルオイルは植物を高濃度に濃縮したもので、植物の種類や濃度によっては少量でも猫に危険なものがあるそうです。猫がオイルを舐めるのはもちろん厳禁、有害です。オイルを塗った人の手を舐めたり、撫でて貰ったりした体毛をグルーミングしたり、アロマを使ったシャンプー等で洗うと皮膚呼吸するために影響がでて具合が悪くなることもあるようです・・・。
心配になって直ぐOさんに連絡を取り、実はアロマは猫ちゃんの身体によく無い事が判明したことを説明しました。Oさん自身もアロマと猫ちゃんの関係について理解をしていなかったようで、残念ながらトライアルは中止に、数日後サバオ君を迎えに行きました。
迎えに行った4月29日に、Oさん宅には16歳の先住猫まお君がいて、高齢のため腎臓が少し悪いので療法食を与えていますが、特に他は問題ないそうです。しかし、昨年亡くなったメス猫ちゃん5歳は泌尿器系の病気で亡くなったこをと聞きました。
今回はアロマが猫の飼育に良くないことを知らされトライアルも中止になったため、アロマセラピーの友人や知人さん達から猫の飼育のことを色々と聞いたそうです。これまでOさんは猫にアロマが良く無いとは知らずに、居間以外の玄関口や廊下、セラピー室等でアロマを炊いていました。猫の飼育をしている方達は、みなさん気をつけながらセラピー室のみでアロマを炊いて、終わったら手洗いをしてから猫さんに接触。他ではアロマを使用していないそうです。
Oさんはこの方法と先住猫のまお君、サバオ君達がいる部屋の換気に気をつけるので、ぜひサバオ君を譲渡して欲しいと再度依頼があったことをスタッフから報告されました。
サバオ君は一時シェルターへと戻り、翌日お世話になっている動物病院の先生がシェルターの猫さん達にワクチン接種をしに来てくれたので相談してみることにしました。その結果、健康診断(血液検査を半年に1回実行する)をして肝臓の機能に障害が出ていないかのチェックをするのはどうか? とのご提案を頂きました。早速サバオ君の血液検査をすると、結果は健康そのもので肝臓の数値もokと太鼓判を押してもらいました。
Oさんにも約半年に一回血液検査をして、肝臓等に異常が無いかを確認し、アニサポにも報告することを約束して頂きました。そして5月16日にサバオ君は正式譲渡になりました。
正式譲渡から約1ヵ月経過。先住猫のまお君16歳と良い距離感で時々追いかけっこをしたり、ご主人様の膝の上で甘えたりと元気な写真が送られて来ました!
二転三転しましたが、サバオ君→さら君になり、アニサポのシェルターから本当に卒業です。
シェルターは仮の住まいなので今度は本当のお父さん、お母さんにいっぱい甘えて幸せになってね🐾
里親のOさんのお宅の先住猫まお君とサバオ君(さら君)
Oさんのお膝の上で寛ぐサバオ君(さら君)
2 高齢者飼育の猫の件
2021年11月郡山市日和田町のAさんのお宅から猫の不妊手術の依頼がありました。
家の中に仔猫も含めて16匹(うち2匹は手術済)と外猫約6匹の22匹。2021年12月には22匹の手術を終えてうち仔猫9匹はアニサポのボランティアさんが預かり2023年6月迄に譲渡しました。
しかし今年の3月にAさんがご病気で亡くなり残された猫さんの相談がありました。
先ずは外猫を家の中に捕獲して入れること(ご近所さんからクレームがあったそうです)と、約12~13匹の猫を譲渡して欲しいとの相談でした。
外猫の捕獲は6月にほぼ終わりましたが、アニサポのシェルターは保護猫と白血病の預かり猫さんで一杯のため預かりはできません。Aさんのお宅は約1~2ヵ月の間は猫さんだけだったので、家の中は大変な状態でした。まずはその片付けと身内の方達に猫の面倒を見ながら譲渡が出来るように人慣れをさせ、アニサポの預かりボランティアさんに空きが出たら慣れている猫さんを預かりながら譲渡会への参加を目指して、新しい里親さん探しのお手伝いをする事になりました。これから大変ですが、Aさんの身内の方と一緒に一匹でも多く譲渡ができるようにがんばります。
<ご支援くださっているみなさまへ>
いつもご支援ありがとうございます。
コロナも少し落ち着き譲渡会も来場者が増えてきました。Sさん支援の猫さんも地道に譲渡が前進しています。シェルターの猫さん達はなかなか女子ばかりで、しかも人に触られるのが嫌いな子ばかりです・・。
この難関を突破出来ないとシェルターの猫さん達は本当の幸せにたどり着けないかも? がんばります。
そして高齢者の方の飼育猫さんの問題。今のところ預かりは難しいため一時保護か預かって下さる方がいれば後は人慣れをさせて譲渡会に参加し、新しい里親さんを見つけるお手伝いをすることはできますと話していますが、今すぐ預かって欲しいとの要望が多く何とも切ない思いで相談が終わります。
責任なくただ可哀想なだけで預かるのは今のシェルターの猫さん達にも悪く、中途半端な結果になりそうなので、責任の持てる範囲でこれからも活動を続けていきたいと思います。
今後ともご支援よろしくお願いいたします。
「アニマルライフサポート福島」
http://alshukushima.jimdo.com/