[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

「まめじ」くんは、推定7～8カ月の男の子。
艶のいい黒毛と、金色のまん丸な瞳の持ち主です。

この猫さん...じつは、昨年9月19日の当ブログ「おうち探してます」で紹介した、ちび猫ちゃんの半年後の今の姿なのです。



残暑厳しい中、捨てられたのか絶叫しているところを、有機農家の尚子さんに保護してもらいました。おうちに連れ帰ったものの、先住の保護猫ツナちゃんがストレスで調子を悪くし、共同集荷所に同伴で出勤していたのが大変そうで、ブログとインスタで、「譲渡先募集」のお手伝いをさせてもらったのでした。

インスタのコメント欄に「なにかできることがあれば」と書いてくださったのが、自宅を個人シェルターとして犬猫たちに開放している紗由里さん。こころよく預かりを引き受けてくださいました。
紗由里さんがアップした子猫の写真に、ビビッときたのが、横浜に住む麻由子さん。
麻由子さんは、紗由里さんのシェルターから黒猫兄弟ジジとポッケを迎えていましたが、その子にはジジと同じく、下腹にパンツをはいたような白い毛があったからです。



まだ幼かったジジ（左）と、ポッケ。
麻由子さんは強い運命を感じ、息子さん3人と相談のうえ、この子を迎えることにしました。



はるばる千葉県からやってきた新入り。まだ目がキトンブルーでした。
最初の顔合わせこそシャーで始まりましたが、すぐにジジは母猫のように、ポッケは父猫のようにかわいがり始めます。



ジジそっくりの子猫を、みんなで「ニュー・ジジ」とか「豆ジジ」と呼んでいるうちに名前は「豆ジジ」から「まめじ」となりました。



すんなり3兄弟の末っ子、5にゃんファミリーの一員におさまったまめじ。
そう、麻由子さんちには、先住猫「さくら」と「てまり」の母子もいたのです。



右がさくら。左がむすめのてまり。
2匹は、麻由子さんちの最初の保護猫でした。
その前にも、2匹の外猫を放っておけずに保護したのですが、夫君の闘病中で自宅に迎える余裕がなく、その子たちは実家の猫として幸せに暮らしています。
7年前に夫君は他界。麻由子さん自身も心身の不調で、大変な時期を乗り越える途中で、出会ったのがさくら母子だったのです。マンションの1階部分で、ホウキで追い払われながらも、4匹の子を必死に育てていたさくら。ボランティアの方々と協力して母子全員保護。麻由子さんは貰い手が見つかりにくい母猫と、娘1匹を迎えました。
その後、保護活動に共鳴していた紗由里さんのシェルターからジジとポッケを迎え、さらにまめじまで。



さらに......。まめじのすぐ後にも。



大猫フゥは、こう見えて、ビビリさん。



サビ猫のスネは、人が大好き。
フゥとスネは、取り壊し間近の工場敷地で暮らしていた飼い主のいない子たち。この冬に緊急保護し、譲渡先を探すつもりでしたが、この子たちもファミリーの一員としました。
「ずっと心を開かなかったさくらが、新入りふぅと仲良くなって、猫たち社会って、ほんとにすごい。自分たちで、バランスをとって何とかうまくやっていきますね～。人間は見習うことばかり」



窓辺のいつもの平和な光景。電線にカラスの「カーコ先生」がやってきてカアカアと説話をしてくれるのを、みんなで仲良く聞くのですって。
麻由子さんは、独身時代はJAL勤務。結婚後、外資系会社でキャリアを積んで、現在21歳・19歳・17歳の息子さんたちのお母さん。息子さんたちの大協力の下、猫7匹大ファミリーはにぎやかに営まれています。
「猫を迎えるときは家族会議をします。経済的なことを含め、終生責任を持って飼えるかどうか。みな言うことは同じで『4匹も5匹も変わらないよ』と。まめじを迎えるときは、当時ニートだった長男が「オレが面倒を見る」と宣言しました（笑）。フゥとスネを迎えるときは、『もうこの際、みんなで幸せになろうじゃないか！」と」



これは、今年猫の日に、預かり親の紗由里さんから3兄弟に送られた祝福カード。
麻由子さんは、個人でたくさんの犬猫たちを幸せにしてきた紗由里さんを心から尊敬し、たくさんのアドバイスを原動力としてきました。



真ん中のイケメンお兄ちゃんに抱っこされ、第2ボタンを奪いに行くまめじ。
この日の取材は、うれしい再会の日でもありました。まめじの保護主尚子さんが、取材に同行してくださったのです。半年ぶりの再会に「えっ、これがあの子？　つやつやして大きくなって！」と感激しきり。



保護主のお母さん（左）と今のお母さんに挟まれて、お目々パチクリのしあわせなまめじ。



「かわいそうな子たちは天国の夫が呼びよせてくれているのかな。笑顔で仲良く暮らせるように。ちょっと続けさまですが（笑）。猫に教わること、助けてもらうこと、しあわせをもらうことはたくさんです！　紗由里さんには、情だけでは成りたたない『本当の家族の愛し方』を根気よく教えていただきました」



すてきな笑顔の麻由子さん。
今の仕事を続けながらもう一つの夢が動き出しています。地域社会が抱える高齢化などの諸問題と、保護猫パワーを融合させた場所づくりの起業です。夢の実現を、猫たちみんなで応援しています！
「尚子さんや紗由里さん、佐竹さん、佐竹さんのブログの読者の皆様、こうしてたくさんの方に『大きくなったね‼』と言ってもらえるまめじはほんとうに幸せな子です。他の子同様一生大事にします」とのメッセージを最後にもらいました。

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「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。


『猫との約束』
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを


『寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。


『猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。


『里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。


『しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化！