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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2024年07月16日

「認定特定非営利活動法人アニマルレフュージ関西」さまの活動レポート(2023年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:大阪府(本部・シェルター)、兵庫県(シェルター)、東京(事務所)

今回はシェルターで長期間保護していた猫、スポンサーアニマルだったペッパーの譲渡を中心にルームメイトのマロンについてもご紹介したいと思います。

アニマルレフュージ関西(アーク)では、アニマルスポンサーという譲渡が難しい動物たちを支援していただく制度があります。譲渡が難しくなる原因は、根治が難しい、また医療費が高額になる病気を患っている、生まれ育った環境のせいで極度に人を怖がるなどです。そういった長期にわたってシェルターで保護することになるであろう動物たちを皆様にサポートしていただくものがアニマルスポンサー制度です。
スポンサーアニマルとして皆様に応援していただいていたペッパーとマロンは、とてもフレンドリーな性格でスタッフやボランティアさんからとても可愛がられていました。スポンサーの方も多く、たくさんの方に関わっていただけたことにまず感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。本当にありがとうございました。

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いつでも一緒にいたマロン(左)とペッパー(右)

15年前の冬に大阪の大きな公園で保護されたペッパー。そこは猫がいつも捨てられる有名な場所で、人懐っこい性格の猫が虐待に遭う可能性を懸念し、スタッフたちはすぐにペッパーの保護を決めました。しかし、アークに保護されてから必要な医療ケアを受ける中で、ペッパーが猫エイズのキャリアだということが判明したのです。当時、シェルターには猫エイズに感染していた猫たちが複数暮らしていたため、スタッフたちはその猫たちと同じ部屋でお世話をすることにしました。幸い、他の猫たちとも仲良くでき、シェルターでの生活にどんどん馴染んでいきました。

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保護された時のペッパー

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新しい猫車に移ったばかりのペッパー

猫エイズのキャリアをお世話する上で、私たちの関心事は病気を発症するか否かです。エイズと聞くと、死をイメージしてしまいがちです。ただ、この病気は発症しなければ、健康な猫と変わらないくらいの生活ができます。
もちろん、他の猫への感染には配慮が必要ですが、感染力もさほど強くないのです。残念ながら、時間の経過とともに保護していた猫エイズのキャリアたちの多くは、エイズを発症してシェルターで亡くなっていきました。
健康な猫でも必ず里親さんが見つかる訳ではない状況で、猫エイズのキャリアを引き受けていただける方は多くありません。ただ、亡くなった猫たちもとてもフレンドリーな性格だった事もあり、スタッフたちは無念さを抱えながら猫たちのお世話をしていました。

一方、ペッパーはエイズを発症することはなかったものの、譲渡を希望される方からのお声がけは少なく、15年という長い月日をシェルターで過ごすことになります。ペッパーと同じく、猫エイズのキャリアだったマロンも発症を免れた幸運の持ち主でしたが、2005年に保護されてから18年間、その生涯を閉じるまでご縁が繋がることはありませんでした。最後のルームメイトを亡くしたペッパーが寂しそうに見えたのは言うまでもなく、何とか余生を可愛がってくださる方のお家で過ごせることを願うばかりでした。

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シェルターでは水を手ですくって飲む姿をよく見かけました。

そして、マロンが亡くなって2ヶ月後、ついにペッパーにも新しい家族が見つかりました!譲渡先は先代もアーク出身の猫で、ペッパーをお任せするにあたっては何も心配がないご家庭でした。また、猫エイズのことやシニア動物への理解も深く、ペッパーをご紹介したところ快くお引き受けいただけました。
年齢のこともあり、このままシェルターで亡くなってしまうかもしれないと覚悟もしていましたが、長い間お世話を続けてきて本当に良かったと思える瞬間でした。

ペッパー、マロンの分もたくさん幸せになってね!
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<ご支援くださっているみなさまへ>
いつもアークの活動をご支援いただきまして誠にありがとうございます。
私たちだけでなく、多くのシェルターでは譲渡が難しい事情を抱えた動物たちが保護されていることを少しでも知っていただけると幸いです。施設に収容するだけではなく、スタッフたちは動物たちの生活の質に責任を持ち、譲渡を諦めることなくトレーニングや日々のお世話をしています。
昨日より今日、今日よりも明日、より良い生活を動物たちができるようこれからも活動を続けて参ります。そして、一頭でも多くの動物たちが譲渡できるように努める所存です。皆様、応援のほどよろしくお願いいたします。



「認定特定非営利活動法人アニマルレフュージ関西」
https://arkbark.net/
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