フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:北海道札幌市(キャットラウンジ)報告書内に出てくる関連活動場所 蘭越町
フェリシモ動物関連基金を通じて、たくさんのご支援をいただき、本当にありがとうございます。
今年の報告は日常のキャットラウンジ(保護専用施設区域)のお話をしようかな、と思っていた4月、一本の電話がかかってきました。
ニセコ地区でのTNR活動をするチームが掲示したポスターをみて、連絡を下さったのです。
猫を飼っていた方が施設に入所し、家猫がどんどんと繁殖、結果、多頭飼育崩壊の状態にある、という相談でした。
家の窓は割れ、猫が自由に出入りしている状況で、繁殖も加速度を増しており、母屋・倉庫を合わせて約40匹とのお話でした。さらに詳しくお話を伺うと、施設入所したのは3年以上も前のこと。
相談に至るまでの間、ご家族がお世話をしに通っていたというのです。すぐにニセコ地区で活動中だったメンバーが現地を確認し、お話の通りの状況を確認しました。またちょうど春の繁殖期ということもあり、体力のない子猫が多いこともすぐにわかりました。
まずは繁殖制限をしこの状況を押しとどめなくてはなりません。すぐに避妊去勢手術の出張依頼とTNR活動を開始です。
幸い、人のお世話を受けていた猫たちで、大人しく手術をさせてくれる子ばかりでした。一方で子猫の状態は思わしくなく、これまでも成猫になれずにお空へと昇ってしまった子が多いとのお話でした。
当会の受け入れメンバーを募り、少しづつですが保護をしているところです。もともと満床続きの当会です。6月18日現在この現場からの保護数はようやく17匹となりました。猫の状態を把握し、状態の悪い子から手を差し伸べています。
ご家族の献身的なお世話がこの子達の命を繋いでいたのも事実ですが、多頭飼育崩壊状態ではもはや1個人で対処できる規模ではありません。
離れて暮らすご両親、お子様で猫を飼っている方はいらっしゃいませんか?避妊去勢手術を行っていますか?どうか皆さん、今一度、身近な人の状況に目を向けていただきたいのです。
「最後までかわいい家族を守るために、手術はちゃんとしよう」そうお伝えいただきたいのです。生殖機能を奪うことに罪悪感を持たないでいま目の前にある命を守ることを一番に考えてほしいのです。
家という外敵のない環境で生活する動物は繁殖能力を退化させて順応しているわけではありません。生きる本能は私たちの想像を超える力があります。
いっとき、手術はかわいそうと情に流されて怠れば、飼い主様になにかあった時、結果として猫の命を奪ってしまうのです。生まれてきた子猫の中には成猫に食べられてしまうこともあります。
飢えに苦しみながら命を絶つ子も出てきます。どうか、どうか、最悪の最後を迎える猫を、未然に防いでください。命に責任と愛情をもって接してください。
<ご支援くださっているみなさまへ>
当会6月期の保護数は531匹(預かり含)、4~6月の間で譲渡になった猫は78匹です。イベントやラウンジ譲渡会を可能な限り参加・開催し、大きな成果を上げています。今日も明日も、猫をみたいという方に可能な限り出会いの場を提供し、本当のお家探しをしています。皆さんの支援は、私たちのこの活動を支える一番大きな原動力です。
保護猫の中には状態が安定せずいまだに通院と人馴れ訓練中の子がいます。この春ひどく体調を崩し通院中の子もいます。2020年10月に保護した「こむぎ」ちゃんです。もともと人馴れがいまいちで、すぐに逃げて威嚇を繰り返す子でした。4月に入り食欲の低下がみられ診断の結果は貧血と肝数値の悪化でした。すぐに治療を開始しましたが、4月末、背中が大きく切れていたのです。体調が安定し始め行動量が増えた結果の怪我でした。ステロイド治療が傷の治りを妨げ、縫合手術を繰り返し現在経過観察中です。
セカンドオピニオンで原因を探り、何度も大きな手術を受け、その治療費は莫大な額になりました。こむぎちゃんの命を支えてくれているのが皆さんのご支援金であることに、本当に深く感謝しております。こむぎちゃんをはじめ、保護している猫すべてが本当のお家にお引越しできるまで、私達も活動を続けていきます。どうか、この先も活動へのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
「NPO法人ニャン友ねっとわーく北海道」
http://nyantomo.jp/