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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2025年03月17日

「認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会」さまの活動レポート(2024年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所: 北海道全域

【北海道空知管内の多頭崩壊猫案件について】

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2024年12月現在も継続中ですが、当会のある長沼町の隣町で外飼いされている多頭崩壊猫の件についてのご報告です。
この案件は今年10月から取り組み始め、12月現在、未不妊の成猫と子猫も数頭残っていますので、年内解決を望んで尽力しています。
事の発端は、地域で猫の保護をされている方から、餌だけを与えている飼い主がいて、これ以上、不幸な猫を増やしたくないと不妊手術をしたいとのご相談がきっかけでした。
不妊手術実施の方法をどうするか、頭数も多いとのことで現地に同行し協力し取り組むことになりました。

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現地にいた猫たちは痩せ細り栄養失調状態のようで、体はハジラミだらけでした。
車に轢かれ死んでいる猫もいるとのこと...急いで敷地内に「猫注意」の看板を複数設置しました。
のちにもっと頭数が多いことが分かりましたが、最初に猫の個体確認を行い、10月初旬時点では成猫は24頭、子猫は12頭でした。

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<左から フウタ フウマ フウコ>

最初に子猫3頭を保護することが出来ました。
スタッフがケアをしたので状態が良くなった頃の写真です。
体は痩せて小さかったですが、飼い主の聴き取りや病院での診断で、推定5か月位とのことでした。

2024年の5月から取り組んでいた長沼町内の劣悪な環境から保護した猫たちで猫舎もいっぱいになっていたため、この案件はスタッフやボランティアさんが自宅でお世話することになりました。

成猫も保護したかったのですが、場所や人手も足りていませんでしたので、捕獲出来たらその都度動物病院に走り、不妊手術後は飼い主に責任を持って飼育してもらうことにしました。

10月中旬には、子猫6頭を保護、2人の預かりボランティアさんとスタッフで預かることになりました。

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<左 ルシア 右 チフユ>

大きさが違い兄弟かどうかは分かりませんが顔がよく似ています。
預かりボランティアさんは、長年の保護活動の中でハジラミが今までの中で一番いたとのこと・・・2か月経ってもコームでとかすと殻が残っていたそうです。

11月初旬にチフユが腹水が溜まって体調が急変したため病院に行ったところ、血液検査の結果からおそらくFIPに感染しているのではとのことで緊急入院しました。
極度の貧血もあり、三度輸血を行いましたが、4日後に残念ながら入院中の動物病院で吐血性ショックで亡くなってしまいました。

ルシアは、預かりボランティアさんの先住保護猫マリンに出会いがあり、一緒に仲良く暮らせる子もお迎えしたいと仰ってくださり、温かな家族の一員になれました。
チフユもルシア同様にとても人懐こい子でしたので、元気になったらすぐに出会いがあると思っていたので、本当に悔しくて残念でなりませんでした...。

また、一緒に保護したうちの1頭(チャオ)は、眼球が傷ついて白濁し視力も無いようでした。
眼科専門の病院で診ていただいたところ、4~5年で悪性の腫瘍となる確率が高いとのことで眼球摘出となりました。ですが、将来のリスクを避けることが出来ました。

また、斜頸のある子猫(キョンキョン)もいて、後日大学病院を受診したところ、斜頸は重度の中耳炎によるもので、中耳の液を採取し感受性検査を行い抗生剤が処方されることになりました。
保護当初は瞳孔が開いていたり、耳の聞こえが悪かったり、ふらつき、元気食欲もなく上手に食べれない等の症状がありましたが、栄養失調による影響が大きいそうで、脳障害ではないことが分かり安堵しました。

このように厳しい環境下で産まれた子猫たちには、何かしら健康に問題があったため治療を行いました。
現在も体は大きいとは言えませんが、それぞれ元気になり温かな出会いがあるのを待っています。

更に11月に入ってからも続々と子猫10頭保護しました。

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成猫は24頭いるとのことで、これまでに20頭は不妊手術を終えました。
まだ捕獲していない育児中のメスもいますので、子猫をタイミングの良い時点で保護すること、今後また繁殖し行き場のない猫が増えるのを防ぐためにも母猫の不妊手術を実施することが急がれます。

出口がやっと見えてきた多頭飼育現場ですが、不妊手術も行わず餌だけ与えていれば増えるのはあっという間のこと。
飼い主の責任と義務として不妊手術と適切な医療は不可欠ですし、室内飼育は適正飼育の基本です。
猫たちには何の罪もありません。
今後も不幸になる猫が増えないよう見守っていく必要もあります。


<ご支援くださっているみなさまへ>
いつもHOKKAIDOしっぽの会をご支援くださり本当にありがとうございます。多頭飼育やネグレクト、野犬や野良猫の問題と保護活動も多岐に亘っています。保護活動と同時に大切なのは、こうした問題をより多くの方に知っていただくことです。目の前の一頭から、まだ見えていない将来起こりうる課題まで、誠実に真摯に向き合い活動していくことが重要と感じています。
私たちが目指すのは、「人と動物が共生する幸せな社会」の実現です。皆さまのご協力に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます!引き続き、HOKKAIDOしっぽの会の活動へのご理解と温かいご支援をお願い申し上げます。



「認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会」
https://shippo.or.jp
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