フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:尼崎市内
飼い主の高齢化に伴い、ペットの飼育放棄が問題になっています。また、ケアマネ(ケアマネジャー)や介護ヘルパーから、一人暮らしの高齢者が認知症などでペットの飼育が困難になり、生活環境が著しく悪化しているといった相談がとても増えてきました。
こうした相談にできだけ対応できるようにと、高齢者とペットの安心プロジェクトを実施し、4つの支援(①相談支援、②見守り支援、③もしもに備える支援、④シェルター支援)を行っています。

高齢者宅へ訪問支援の様子
12月のある日の夕方、珍しく同じ番号から3回も着歴が入っていました。
留守電を聞くとある病院からで、折り返すと「救急搬送の患者さんの自宅に猫が残されていて、今日で7日目。患者さんは退院できる状態ではないが、猫が心配なので、どうしても退院すると言っており、何か良い方法はないでしょうか?」という内容でした。
猫の年齢は?と聞くと、20才と。生きてないかもしれないと思いました。
その足で病院へ行き、患者さんと直接話し、スタッフ2名で猫の保護に向かいました。
教えてもらったオートロックの暗証番号では玄関は開きません。塀を上るか、とにかく1階の部屋のインターホンを鳴らしてみると、住人の方が出てきてくれたので、何とか中に入ることができました。
生きててよ、と祈る思いで、部屋を探し回っていると、弱々しい鳴き声が聞こえ、痩せ細った黒猫が出てきてくれました。

高齢者宅で残された猫
一刻も早く、猫の無事を伝えたかったのですが、病院は時間的に警備にしかつながらず、高齢者さんは携帯電話をもっていません。
翌朝の電話で、高齢者さんは、「私があの子を殺してしまったと思いました。本当にありがとう」と声を詰まらせていました。
助かって、本当に良かったです。黒猫さんは、1ヶ月後、飼い主さんの元へと帰っていきました。

高齢者宅で残された猫
ただ、これはほんの一例で、私たちの知らないところで、同じようなことが、たくさん起こっていているだろうと思います。
私たちだって、同じようなことが10件、20件と重なれば、対応できなくなると思います。
高齢者とペットの安心プロジェクトで見えてきた幾つかの問題点を可視化する中で、解決すべき課題が見えてきたように感じています。
行き場を失う犬猫たちを、地域や社会全体で支えられる仕組みづくりへと進めていきたいと思います。

高齢者や福祉関係者に配布している啓発用クリアファイル
<ご支援くださっているみなさまへ>
犬猫を救う活動へ、皆さまからたくさんのご支援をいただき、本当にありがとうございます。
私たち日々の活動の大きな力になっています。5年目となった高齢者とペットの安心プロジェクトでは、これまで60匹の猫たちを救うことができました。
フェリシモわんにゃん支援活動にこれだけ多くの寄付が皆さんから寄せられ、全国の犬猫たちのために届けられていること、あらためて、感謝の言葉しかありません。
社会には行き場のない犬猫たちが溢れており、まだまだ問題は山積みですが、目の前の命と向き合いながら、1匹でも多くの犬猫たちが救われる仕組みづくりを進めていきたいと思っています。
これからも犬猫たちへのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
「特定非営利活動法人C.O.N」
https://cat-operation.net/