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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

さくらねこブログ

2025年04月03日

サンマ局長

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子猫時代の局長です。妹の阿讃とは仲良しでべったり。
動物病院で里親募集中の猫さんを見かけて、二匹を迎え入れたいというお話しをしたのですが、先に阿讃は里親さんが決まっていました。
ただ、「姉妹でもらってくれるお家があるならそちらで一緒に」ということを先の里親さんのご厚意でいっていただけたそうで、一緒に暮らすことが出来るようになりました。
遊んで疲れたら一緒に寝ます。毎日忙しそうです。

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寒くなると、布団の中に潜って寝るのが最高だと云うことも覚えます。

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すぐに大きくなります。冬は毎年大好きなコタツを楽しみます。

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のぼせてきたらコタツの外で寝ます。
一時期、2週間ほど別の保護猫さんが隣の部屋で暮らしていたことがあって、気になりすぎてストレスでお腹が禿げてしまいました・・。保護猫さんがもらわれていった後も当面治らず。
阿讃以外の猫さんは無理のようです。もう一時保護もやめておきましょう。

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棚の上にあるヒョウ柄のベッドはお気に入り。寝相が悪く、一度ベッドごと落ちたことがあるのですが、慌てて見に行くと、落ちた場所でまたそのまま寝ていました。
素麺を咥えて逃走した素麺事件も活発だったこのころだったかなと記憶しています。

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三年ちょっと前、妹の阿讃副長が肥大型心筋症と腎不全の併発で亡くなってしまい、ひとりになってしまいます。
そして、なぜかその後すぐにお腹の禿げが治ります。・・・なぜ!?
そういえば、先に布団に入って一緒に寝ていた阿讃を敢えて踏みながら枕元に歩いてきて自分も布団に入るということをしていましたね。

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その後、すぐにサンマさんも病院にいって検査を受けますが、血液検査の数値や腎臓のエコーも問題なしでした。
高齢でもありますし念のため「腎臓早期サポート」にフードを切り替え、リンやタンパク質を制限し腎臓が悪くならないように備えを始めます。

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定期的に検診を受けるようにしましたが、最初の転機は23年初辺りでしょうか。
クレアチニン・BUNが基準値を超えはじめ、フードも本格的な療法食に切り替えて行きます。

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療法食を食べてくれて特に食欲の減衰などは見られずいつも通りすごしていき、一年ほどは数字も横ばいが続きます。

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昨年の秋からは、横ばいだった数字が上がりはじめ食欲低下やフードの選り好みなど明らかな異変が現れ、あっという間に痩せていきました。そこからは堰を切ったように悪化が早かったです。
腎臓病の指標であるSDMAは基準値の中に収まっているのですが、BUNとクレアチニンは検査のたびに上昇。3月頭の検診では余命2ヶ月くらいと言われました。
3月中旬ごろには食事も水も自分からは採らなくなってしまいました。こうなると余命は数日から1週間程度のようです。
通院し便秘を解消し点滴もしましたがこのときの体温は34~35度と危機的状況。

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通院翌朝までは調子がよかったのですが、夕方には立てなくなってしまいました。這うようにして大好きなコタツからも出て、冷たいところに行きたいのか床を前進します。首にも力が入らなくなったみたいで首を投げだすような姿勢になっていたので枕のような感じにして手袋を置いてあげると写真のように落ち着いてゆっくりと休みます。
ただ、なぜか右手は曲がったままでまっすぐにならないです。

しばらくしてAM1時頃、少し痙攣のような症状も見られます。時々喋ります。
このあとだんだん体温が下がっていき、呼吸もゆっくり小さくなっていきました。
最後は数秒ごとに口を開けて閉じてを繰り返し、その感覚がだんだんと長くなっていき呼吸が止まり・・・AM6時前、最後はすごく穏やかに旅立ちました。
口を開けたままになって舌がこぼれていたので戻してあげようと口にいれてあげたのですが、その時の口の中がとても冷たかった感触を今でも思い出します。毛布を掛けて暖かくしていたのですが、これだけ体温が低いと意識もほぼなく苦しまなかったのでは、というのが救いです。

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妹の阿讃と同じお寺さんで送り出します。
尻尾の長さを測ったのですが26センチ。だいぶ尻尾が長かった阿讃が29センチだったので思ったほどは違わなかったです。ひとりでた3年の間に伸びていたのかもしれません。

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小さくなって帰ってきました。仲良かった姉妹が一緒に並んでいます。
阿讃は発覚から1週間でしたが、サンマ局長は長い時間をかけて気持ちの準備をさせてくれたので覚悟はそれなりに出来ていました。
ただ、その闘病生活の中では葛藤もあり、お互い難しい時間を過ごすこととなりました。
多くの老猫さんに関係する慢性腎不全について、今回自分なりに感じたことを書いてみますので、参考になれば幸いです。

■良かったこと
・定期健康診断で早めに数字の悪化を把握して先手を打てたことで健康寿命は延びたのではないかと思います。
・先週のブログでも書きましたが、固形では食べなくなった療法食を潰してぬるま湯でペースト状にすると喜んで食べてくれるようになりました。水分補給出来る点も良いです。
・サプリメントとお薬で特にリンについては抑えることに成功しました。
・闘病中盤、療法食の食いつきが悪くなってきた際に、フードを厳しく密閉し乾燥剤などで保存状態を良くすることで食欲の改善がありました。
・水飲み場を増やす、新鮮な状態にする。これも効果がありました。例えば帰宅して水を替えてすぐに持って行くと飲んでくれることが多かったので、鮮度が関係しているのは間違いなさそうです。

■悪かったこと(私見)
・シリンジでの強制給餌。全く食べないのでなんとか回復してくれればという思いで何度か実施していたのですが、かなり嫌そうでしたしあまり効果が無かったように感じます。止めてからは少し表情が穏やかになりましたし、もっと早く止めておけば良かったです。本当に悪いことをしたなと後悔をしていますし、これまでの恩を仇で返すような行いになってしまったことは心から恥じます。
ただ、慢性腎不全の末期などではなく栄養を採って治る見込みがある病気の場合はこの限りではないです。何をすべきかは獣医さんとの相談になります。
・療法食は嫌がるもののオヤツ系は食べたがっていた時(袋を咥えてもってくるくらい)があったのですが、食欲があるうちにもっと好きな物を食べさせてあげた方が良かったかもしれません。健康のためを思ってのことではあったのですが、最後の方はあまり楽しくなさそうでした。療法食にこそっとサプリを振りかけているのを目撃されたときの表情は残念そうでした。食欲がなくなてからはオヤツも食べませんでした。
・便秘のケア。腎不全による水分不足と便秘は関係が深いようです。もっと早く気付くタイミングがありました。便が小さい・細いなどは要注意です。

姉妹を送り出して今は家に猫さんがゼロになってしまいました。
早朝に鳴き声で起こされることもなく、PCに乗ってきて作業を邪魔されることもなく、旅行にいけなくなることもなく、膝の上に乗られて立てなくなることもなく、早く家に帰らなければと焦ることもなく、今日は療法食ご飯どれくらい食べてくれただろうかとかトイレはちゃんとしたかを気にすることもなく、どうやったら食べてもらえるか必死に思考をめぐらせることもなく、貧血で動きの鈍くなった体を抱っこして猫タクシーで家を巡ることもなく・・・とても物足りない日を過ごしています。

今すぐは考えられないですが、ご縁があればまた保護猫さんを迎え入れます。
2匹迎え入れたとしたら施設に2匹分の余裕が出来て、順番待ちをしている誰かが安全な場所に移ることが出来ます。

写真

さくらねこブログライター紹介

ねこせんせい

猫サポーター見習い。猫に産まれて来る予定が人間に産まれてきたため、今は猫さんたちに生かされています。地域猫活動の認知が広まって、不幸な猫さんが減りますように!そして、次こそ猫に産まれますように。

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みにゃさまのコメント

サンマ局長、とうとう旅立ってしまったのですね。きっとあちらで姉妹で遊んでいます。
うちにも14歳の猫が居ます。こちらで局長の闘病の様子を見ながら、こんなに手厚く世話ができるだろうかと考えます。

ねこせんせい、お疲れさまでした。つぎのこをお迎えする日まで、ゆったり過ごしてくださいね。

by hitomineko 2025-04-03 21:31

悲しくてまだ最後まで全部読めてません😿 さんまさん、妹ちゃんと会えたかな?ゆっくり休んでると良いですね。今はお辛いと思いますが。心からお悔やみ申し上げます。

by 三毛猫ロッティ 2025-04-04 12:33

局長さん、よくがんばりましたね。
しんどい体を脱ぎ捨てて、今はのびのびゆっくりしてくれていると信じます。
お疲れさまでした。疲れが癒せたら、またねこせんせいや、もしかしたらほかのねこずきさん
のところにやってきてください😌

by Cottontail 2025-04-04 15:07

サンマ局長とうとう旅立たれたのですね。お悔やみ申し上げます。

我が家にいた子の末期を思い出しました。
穏やかに旅立たれたのはよかったです。
闘病中の経験談はとても参考になります。
自分もそうだったなと思い出しました。

私は心に空いた大きな穴は、猫でしか埋められなかったです。
また新たな猫さんをお迎えした際は紹介して下さい。待っています。

by ペンギン 2025-04-05 10:00